全豪オープン、1億豪ドル超の赤字見込み。

テニスの全豪オープンは大会前からいろいろありましたが、なんとか終えることができたという評価に鳴りますでしょうか。

大坂なおみ選手の優勝という喜ばしい話題もありましたが、東京五輪を控える日本としては、この大会が行った感染対策がどうだったか、そして経済的な損失がどれだけに達したかを冷静に振り返る必要があります。

観客をどれだけ入れるのか。もちろん中止という選択肢も排除することはできません。どんな結論に達するとしても、精緻なシミュレーションに基づいて判断する必要があります。
大会ディレクターの話によると、経済的損失は少なくとも1億豪ドル(約83億円)に達する見込みとのこと。観客数は1日最大3万人に制限され、大会途中には5日間の無観客開催もありました。昨年は82万人を動員しましたが、今年は13万人と大きく減少しています。


豪テニス協会は8,000万豪ドルの準備金を取り崩し、新たに4,000~6,000万ドルの借り入れを行う予定とのこと。それでも主催者はこの大会をやり遂げたことに誇りを持っているそうです。隔離は厳しいものでしたが、大会関係者の感染は選手1名のみでした。
例年は1月に開催される大会が延期されたわけですが、その影響でテレビの視聴率も前回から3割ほど下落したとのこと。放映権料については延期が決まった時点で1割(約600万豪ドル)のディスカウントが行われていたそうで、これも損失の一部となります。
ウィンブルドンを控えるイギリスではワクチンの接種が進んでおり、政府は6/21を目標として、スポーツイベントの開催制限を解除するためのロードマップを作成しています。

この時期にはEUROの準決勝・決勝も開催される予定。昨年から延期され、12か国での分散開催を予定していましたが開催地についてはまだどうなるか決まっていません。イギリスとしてはこのロードマップが順調に進捗すれば、単独開催を提案することも視野に入れているのだとか。

今後の情勢がどう変化するかは分かりませんが、少なくともスポーツ再開に向けての準備は世界各地で着々と進められており、全豪オープンの結果もフィードバックされることになります。

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