村井前チェアマンが語る日本サッカー放映権問題 by読売

Jリーグ前チェアマンの村井満さんが読売新聞のインタビューに答える記事が掲載されました。動画もあります。


JリーグとDAZNの大型契約を実現させた張本人ですから、もちろん立場上批判めいたことは言いませんし、これまでの実績を強調する内容になっているのですが、これまでの経緯や現在抱える問題点について実に分かりやすく説明されており、まるで教科書のような記事だという印象です。どんな意見を持つにしろ、その基礎となる事実関係はきちんと押さえておかねばなりません。

なので、具体的には記事本文を読んでもらったほうがよく、こちらで付け加えることはほとんどないのですが、ローカルコンテンツの集合体であるJリーグと、全国的なコンテンツである日本代表戦の性質の違いについては理解しておきたいところです。


地元のクラブを応援したいという気持ちと、日本代表が世界と戦う姿を応援したいという気持ちは、いわば両輪のようなものであり、両者が相乗効果を生み出すように戦略を練っていく必要があります。さらに言えば、日本とか関係なく高いレベルのサッカーを見たいという気持ちもそこに加わるでしょうけど。


DAZNの功罪についてはいろいろ言われるところですが、視聴データをもとにしたマーケティングの大切さを村井さんは強調しています。放映権料に見合った価値がJリーグになければ、DAZNともとも沈むのです。また、DAZNの契約数を増やすという意味においてはJリーグのファンを増やす以前に、スポーツ観戦を楽しむファンを増やすことも大事であり、他の競技とも課題を共有しながら取り組んでいく必要があります。


話を戻すと、Jリーグはローカルコンテンツであり、試合はいわば地元のお祭り的な意味合いを持っています。それゆえに盛り上がりが必要で、現在Jリーグは「声出し」の解禁に向けて準備を進めているところです。それぞれの立場でやるべきことをやっていくことが、やがてスポーツ全体にも波及し、コロナ禍のダメージを払拭するものと信じたいところです。

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