DAZNスペイン、新料金プランを発表。ラ・リーガを分離。

スペインのDAZNは、8月1日から料金を改定すると発表しました。来季からラ・リーガの配信が決まっていますが、従来のコンテンツとラ・リーガでプランを分けているのが特徴です。


  • Dazn Essential (従来のコンテンツ): 月額12.99ユーロ (または年額129.99ユーロ)
  • DAZN LaLiga (ラ・リーガのみ): 月額18.99ユーロ
  • DAZN Total (両方) : 月額24.99ユーロ (年間契約者は19.99ユーロ)

来季からのラ・リーガの放映権は、Movistarが全380試合中205試合(毎節5試合+3節は全試合独占)、DAZNが175試合の権利を獲得しています。5年契約で総額49.5億ユーロと発表されています。両社の内訳は明らかになっていませんが、Movistarが25.5億ユーロ、DAZNが24億ユーロとしている記事もあります。


しかし、その後DAZNがMovistarにサブライセンスすることを発表しています。これにより、Movistarでは全試合が観られることになりました。


ライセンス料は5年総額で14億ユーロと報じられており、これを差し引くとDAZNの実質的な支払い額は10億ユーロということになります。

DAZNは今年3月にも月額9.99→12.99ユーロに値上げを行っていますが、これはラ・リーガの権利獲得とは別だと説明しています。今回の新料金プランをみると、ラ・リーガを観ない人(またはMovistarで観る人)は12.99ユーロで据え置きとなっており、そこにラ・リーガの分を上乗せしたものだと考えられます。


DAZNが配信できるのは毎節5試合に限られるので、DAZN LaLigaのプランは正直なところそんなに魅力的には感じられません。やはりMovistarで観る人が大半ではないかと…。


ただ、DAZNが権利を持つ試合についてはDAZN側が映像を製作しますので、Movistarの中でDAZNの宣伝がたくさん流れることにはなるでしょう。


DAZNはプレミアリーグの権利の防衛に成功してますし、F1やmotoGPといったスペインで人気のコンテンツも揃えています。一見して得だとは思えないサブライセンスですが、Movistarと契約しているスポーツファン層をいかにDAZNに引き込むことができるか。そこに成否がかかっていると言えます。

アメリカではPPVを導入。イタリアでは同時接続数などを増やした新プランを導入するなど、DAZNはシンプルなサブスクモデルから脱しつつあります。この流れはやがて日本にももたらされるかもしれません。

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