RIZINの失敗を乗り越え、スポーツに挑むU-NEXT。

今年のスポーツ配信サービスの勢力図は大きく変わりました。経営陣の刷新から値上げに踏み切ったDAZNにかつての勢いはなく、プレミアリーグをSPOTV NOWに奪われました。


逆に勢いがあったサービスとしては、ワールドカップの放映権を獲得したABEMAと、格闘技やゴルフに力を入れ出したU-NEXTの名前があげられるかと思います。そんなU-NEXTを取り上げた記事が「日経クロストレンド」に掲載されたので紹介します。

コロナ禍の最中である2020年6月、サザンオールスターズが実施した無観客ライブをU-NEXTが配信したのが、ライブ配信強化のきっかけになったとのこと。その後、音楽から舞台、そしてスポーツへと拡大していくことになります。2021年2月にはボクシングのチャリティイベント「LEGEND」を独占配信しました。


しかし、2021年10月の「RIZIN LANDMARK」では障害を起こしてしまいます。先日のdTVの井上尚弥戦でも起こったことですが、直前に会員登録が殺到して認証系のサーバーがパンク。観客をほとんど入れず、実質的な配信限定のコンテンツだったことから、試合開始時間を遅らせる事態を招きました。


その失敗を乗り越え、ベラトールやGLORYの権利を獲得。また、ゴルフでもシーズン途中からJLPGAの権利を獲得し、年明けからはPGAの配信も開始します。


映画コンテンツでは日本最大級の本数を揃えるU-NEXT。ベラトールの権利獲得においては、ベラトールの親会社であるパラマウントとのコネクションが活きたとのこと。また、HBOのコンテンツを独占配信していることから、PGAの権利を持つワーナーブラザーズ・ディスカバリーとのコネクションがあり、GOLFTVの終了後権利を引き継ぐことに成功しました。


いまのところ全方位的な戦略が功を奏していると言えますが、今後もその路線を継続していけるかがポイントとなります。エンタメも含んだ総合的な映像配信サービスがよいのか、それともスポーツに特化した専門サービスがよいのか。今年はDAZNが自滅した部分もありますが、来年はまた勢力図が大きく動きそうな気がします。

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