伊DAZN、セリエA抜きの廉価プランを導入。

イタリアのDAZNは、セリエAを抜いた新しいプラン「DAZN Start」を近日中に導入するとのこと。月額料金は12.99ユーロで、現在の29.99ユーロから大幅に安くなります。

また、サッカーが観られない替わりに…というわけではないのでしょうが、先日買収したElevenが保有しているバスケットボールのコンテンツをDAZNでも視聴できるようにするとのことです。こちらは来年1月から追加されます。

以前は頑なにワンプライスのサブスクリプションにこだわっていたDAZNですが、今年に入って経営陣が刷新され、いい意味で柔軟、悪い意味でなりふり構わぬ料金施策を打ち出してきています。日本を含む各国で値上げを敢行し、また以前は否定していたPPVも導入しました。

プランを複数に分けるのはスペインで導入済みです。こちらもラ・リーガを除いた廉価プランを提供しています。しかし、ラ・リーガの放映権は毎節5試合であるのに対し、セリエAは全試合(毎節7試合は独占)なので、インパクトとしてはこちらのほうが言えるでしょう。

日本でも同様のことが起こる可能性はあるのでしょうか。つまり、Jリーグや海外サッカーなどのコンテンツを分離したプランが提供されるということですが、DAZNが負担している放映権料のうち、Jリーグが相当なウェイトを占めていることはご存知の通りであり、検討する余地はあるでしょう。

もうひとつの柱といえるプロ野球の動向も関わってきます。もし、懸案だった広島カープとの交渉が決着し、12球団すべての試合が配信できるようになったらまた流れが変わってくるかもしれません。

ただし、日本のスポーツファンはサッカーだけでなく他の競技も合わせて視聴する傾向が高いと言われており、DAZNが日本市場に先行して参入したのもそれが理由だと言われています。それを信じるならば、可能性はさほど高くないように思われます。さて、どっちに転ぶのでしょうか。2023年のDAZNの行く道はどこへ。