米PGA、ディスカバリーとの12年契約を破棄。
ゴルフのPGAツアーと旧ディスカバリーが結んでいた、アメリカ国外における放映権契約は12年間で総額20億ドルにのぼる規模でしたが、この度契約が破棄されたことが明らかになりました。
2019年から発効されたこの契約は、わずか4年で終了となります。昨年12月にGOLFTVがサービスを終了しましたが、その元となっていた契約も整理されることになりました。
その代わりに、現在のワーナーブラザーズ・ディスカバリー(WBD)はヨーロッパとラテンアメリカにおける放映権契約を新たに結んでいます。これにより、discovery+やユーロスポーツなどでの放送・配信は維持されます。こちらの期間や金額は公表されていません。
それ以外の地域については、PGAが自ら管理する体制に移行しますが、すでに結ばれているサブライセンス契約については有効です。日本でも、以前から放送しているゴルフネットワーク、今年から新たに参入するU-NEXTとBSJapanextとの契約に変更はありません。
2019年にGOLFTVが開始したときには、まだサービスの対象が限られていました。日本は最初から提供された国のひとつでしたが、既存の放送局の契約が残っている国では、それが切れるまでGOLFTVは参入できなかったのです。4年が経過して、これらの契約はほぼ整理されたとみられますが、GOLFTVが真のグローバルなサービスになることはありませんでした。
この背景には旧ディスカバリーとワーナーの合併による経営方針の転換があり、ストリーミングの市場が激化する中で大きなコスト削減が迫られる現状があります。長期契約を結んでも、必ずしも安定は得られないことを意味する出来事だったと言えるでしょう。
0コメント