放映権ニュースに出てくる英語まとめ
放映権関連のニュース記事を読む際によく出てくる英語をまとめます。
agency
代理店。
放映権を保有する主催者とメディアを仲介する役割を担う。
海外ではIMGやinfront、日本では電通が有名。
嫌われ役になることもあるが、海外への販路を持たない主催者にとっては有難い存在。
bid
入札。動詞では「入札する」の意味。
broadcasting rights
放映権、放送権。media rightsとも。
broadcaster
放送局。
最近はストリーミング専門の業者も増えているが、区別なく使われている。
code-cutter
コードカッター。
ケーブルテレビ(CATV)を解約して、ストリーミングを利用する人たちのこと。
DACH
Deutschland Osterreich Schweiz の略。(ドイツ語)
ドイツ・オーストリア・スイス(のドイツ語圏)の総称。放映権契約ではひとつのterritoryとしてまとめられることも多い。DAZNもDACHでサービスを展開している。
dark market
ダークマーケット。放映権が売れていない国のこと。
ダークマーケットを対象として無料配信が行われることが多いが、放映権が売れるとブロックがかかるので放送局は嫌わがち。
deal
取引、契約。
exclude
~を除く。
広域にわたる放映権契約において、すでに契約を結んでいる国を個別に除くために用いる。
exclusive
独占。
契約において、独占か非独占(non-exclusive)かは大きな違いを持つ。
メディアにおいては独自情報(特ダネ)を強調する意味で用いることも。
extend
延長する。
契約が延長される場合、すなわち権利が移動しなかったことを意味する。
FAST
Free Ad-supported Streaming Televisionの略。
広告収入によって無料で提供される動画配信サービスのこと。日本だとABEMAが近い存在。
fixture
大会、試合。
予定がfixされた行事、といった意味。
footage
画像、動画。
footという言葉のイメージだとぴんと来ませんが、長さの単位フィート(feet)に由来し、フィルムのことを意味すると聞いてふむふむ。
FTA
無料放送。free-to-airの略。
反対語はpay-television(pay-TV)。
放映権の取引において、公共放送(受信料で賄う)や国営放送(税金で賄う)は無料放送のカテゴリーに含まれる。
giant
巨人。
クラブだと「ジャイアントキリング」でよく知られる。最近ではAmazon・Apple・Googleなど、巨大なIT企業(tech giant)に用いられる。
inaugural
初開催の。
開会式、就任式などの意味が出てきますが、スポーツ的にはこの訳で。
ITT
invitation to tenderの略。
入札公告。放映権の入札を行う際に発行される条件を示した文書のこと。
media rights
放映権。
MENA
中東(Middle East)および北アフリカ(North Africa)のこと。
これが出てくると、だいたいはカタールのBeIN Sportsの話になります。「中東のCNN」の異名を持つニュース専門局・アルジャジーラから分離した経緯もあり、イスラム圏向けに放送を行っています。
multi-year
複数年。
具体的な年数を示さないときに使われます。
とりあえず2年かな?と思っておくことにします。
OTT
Over The Topの略。
インターネットによるストリーミング配信サービス全般を指す用語です。
従来の放送等のサービスと比較して「天井越しに」やってきた、というイメージのようです。
pen
サインする、契約する。
ペンで署名するということですね。一瞬pendingかと思いどっきりする単語です。
PPV
Pay Per Viewの略。
番組ごとに課金する料金体系のこと。
スポーツだとボクシングが代表的で、巨額のマネーを生み出す源泉に。
そこにsubscriptionがどこまで対抗できるかが今後の鍵です。
regional
国内向けの。
国外向け(international)の放映権とは別の代理店に販売することが多いです。
retain
維持する。
放映権が他社に移動しなかった場合に使われる。
RH
Rights Holderの略。放映権の保有者。
放映権を保有しないメディアはNRH(non-rights holder)と呼ばれることも。試合会場での取材や、映像使用においてRHとNRHで差がつけられる。
RSN
Regional Sports Networkの略。
アメリカのスポーツ専門ローカル局によるネットワークのこと。
secure
確保する、確実にする。
契約とほぼ同義です。これに限らず、契約を意味する動詞は実に多彩です。
STB
Set Top Boxの略。
テレビに接続する装置で、もとはCATV、近年ではストリーミング視聴に用いられる。
欧米ではSTBの中にアプリをプリインストールしてもらうことが重要な戦略になっています。
テレビのリモコンに専用ボタンを付けてもらう、なんて動きもありますね。
strike
(契約、取引を)確定させる。
sub-Saharan
サハラ砂漠以南のアフリカ大陸のこと。
MENAのNA(北アフリカ)を除いた地域の呼称で、放映権がまとめ売りされることが多いです。
subscription
サブスクリプション。
最近はネットに限らず新たなビジネスモデルとして注目されてますね。
もとは「定期講読」の意味で、定額制の料金体系を指します。
また「モノのサービス化」「所有から利用へ」といった文脈で言及されることも。
契約者のことはsubscriberと言います。
tender
入札。
「優しい」「柔らかい」といったイメージの単語にも厳しい意味がありました。
territory
テリトリー。権利を獲得した範囲。
具体的には国/地域を指しますが、さらに細分化される場合も。
変則的なものでは「アメリカ国内のスペイン語放送」といった言語縛りもあります。
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