【検証】G大阪・ラヴィ選手加入効果でイスラエルでも放送開始?

今季からガンバ大阪に加入したイスラエル人選手、ネタ・ラヴィ選手のインタビュー記事にこのような記述がありました。


驚いたのは、彼がガンバに移籍したのを機に、イスラエルのテレビ局がJリーグの放映権を買い取ったこと。それによって彼の故郷でもJリーグが放映されるようになったため家族は毎試合、タイムリーにラヴィの活躍を楽しんでいると聞く。もちろん、イスラエルの熱きサッカーファンも然りだろう。

これを見て若干違和感を覚えたのも事実です。というのも、今年のシーズン開幕前に発表された海外の放映権では、イスラエルの名前がなかったからです。

その一方で、昨年まではイスラエルでの中継があったのです。なので、少なくともラヴィ選手に加入によって今年からJリーグが中継されるようになった…という話は変なのですね。

昨年までJリーグを放送していたSport5のWebサイトを参照してみます。ヘブライ語は全然読めないので自動翻訳が頼りなのですが、番組表から次節5/6の名古屋グランパスvs.ガンバ大阪戦が生中継されることは確認できました。


下記のスクリーンショットは自動翻訳をかけた後のものです。赤いマークは翻訳されていませんが、おそらくライブを示しているのでしょう。ラヴィ選手の古巣であるマッカビ・ハイファの試合もすぐ上にありますね。こちらはマークがなく、放送枠も45分しかないのでハイライトのようですが。

昨年はどんな中継だったのかは分かりません。録画やハイライトのみだったのかもしれませんし、ラヴィ選手本人や家族・友人たちも、日本でプレーするなど思ってなかったでしょうから、中継があったことすら知らなくてもそれは仕方ないことです。


まとめると、ラヴィ選手の加入によってガンバ大阪の試合が生中継されるようになった、というのはおそらく本当だと思いますが、事実として昨年以前もイスラエルでJリーグの中継は存在していました。今年からJリーグの放映権を買ったのではなく、契約が更新され、中継枠が拡大したというのが正しい理解でしょう。

昨年までJリーグの海外向け放映権は電通が代理店となっていましたが、今年からContent Arenaというオンライン上で権利の取引ができるサービスに登録されるようになりました。イスラエルに限らず、多くの国にとって買いやすくなっていることが期待されます。

その一方で、新たな国での放送が追加されてもJリーグ側からとくにプレスリリースは出されていないようです。Jリーグの海外向けWebサイトに掲載されている放送局の情報も、おそらく最新版にはアップデートされていません。情報の速やかな更新も期待されるところです。

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