【速報】女子W杯の放映権問題、欧州5大国の大臣が緊急声明。
欧州5大国において女子ワールドカップの放映権がいまだ決まっていない問題について、イギリス・フランス・スペイン・ドイツ・イタリアのスポーツ大臣が共同声明を出しました。
FIFAと各国の放送局で合意が形成されていない状況に懸念を表明するとともに、両者には共通の道を見出す能力があると確信していると述べています。また、政府としては迅速な合意形成のために、すべてのステークホルダーを動員する責任があるとしています。
スポーツは公共財であるという認識が欧州では強いのですが、放映権もまた商取引のひとつにしかすぎません。どこまで政府が関与すべきなのか。なかなか微妙な問題をはらんだ声明と言えるでしょう。
とくに女子ワールドカップとなると公共性が高い大会だと考えられており、無料での放送が基本線となります。しかし、開幕から2か月を切った現状で、民放局では放送枠とスポンサーの確保が困難な情勢です。となると、必然的に公共放送がクローズアップされてきます。
イギリスでは、今大会から女子ワールドカップが「クラウンジュエル」のリストに追加され、全試合を無料で中継することが義務となりました。これが可能なのは、実質的に公共放送のBBCと民放局のITVということになります。すでに両者が放映権を獲得する方向で合意しているのではないかとも報じられているようですが、いまだ正式発表には至っていません。
他の国では有料放送やストリーミングの選択肢もまだ考えられます。オリンピックではユーロスポーツ(ディスカバリー)が放映権を獲得し、各国の無料放送局にサブライセンスするという形がとられましたが、似たような決着になる可能性も残されています。
日本においても似たような状況になるものと考えられます。NHKは直前の決定になっても放送枠を空けて対応するでしょうが、民放局は日を重ねるごとに苦しくなっていきます。逆にストリーミングであれば、直前に決まってもなんとかするでしょうから、ぎりぎりまで交渉を続けて価格を下げる戦略が有効となるでしょう。
まだ確定した情報ではないのですが、FIFAと電通が結んでいた代理店契約が昨年末をもって切れた可能性があります。FIFAの交渉も下手なんですけど、確かに電通が仕切っていたら、ここまでもつれることはなかったんじゃないか・・・という気もしてきますね。
※今回の声明の原文はこちらから読むことができます。
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