Apple、F1にグローバル放映権のオファーか。

イギリスの「Business F1」誌によると、アップルがF1のグローバル放映権の獲得をめざしており、年間20億ドル以上のオファーを出しているとのこと。これが実現すれば、F1の放映権料は現在の2倍以上になるそうで。


既存の契約が切れたところから順次Appleでの配信に切り替わり、2030年にはAppleの独占に。ストリーミングが対象で、テレビの権利については詳しく触れられていませんが、現在よりは制限される方向になるでしょう。あくまで実現すればの話ですが。

F1の放映権をグローバルで獲得するという話は、以前Netfilxの名前があがったことがありました。ドキュメンタリー「Drive to Survive」でF1人気を高めることに貢献したNetfilxは、F1を運営会社ごと買収することを検討したと言われています。


その後方針を転換し、アメリカでF1の放映権獲得に動きましたが失敗。エンタメ分野ではライブ配信をちょこちょこ始めているものの、スポーツ分野への参入は進んでいない状況です。

今年からサッカーのMLSのグローバル放映権を獲得したAppleは、Netfilxと同様にグローバル展開を重視しており、次のターゲットとしてF1に目を付けたようです。


AppleがMLSと結んだ契約は年間2.5億ドル(10年契約)とされており、F1に提示したとされる20億ドルとは大きな開きがあります、プレミアリーグに関心を持っていると報じられたこともありますが、放映権料はイギリス国内・国外合わせて年35億ポンド(約42億ドル)なので、さらに上回る水準です。そうそう手が出るものではありません。

Appleはタイトル7回獲得のルイス・ハミルトン選手のドキュメンタリーを製作。さらにブラッド・ピット主演でF1の映画を製作中で、ハミルトン選手所属のメルセデスが全面協力。今年のイギリスGPでは大々的なロケが行われています。


F1にとっては魅力的なオファーである一方で、1社に強く依存するのは大きなリスクです。世界のテレビ局、そしてNetflixとの関係を断ち切る覚悟はあるのでしょうか。

日本では、今年フジテレビとDAZNがともに3年契約を結んだため、2025年までは現行の契約が維持され、2026年からAppleが参入するというシナリオになります。


フジテレビは引き続き限られた形で権利を得られるかもしれませんが、DAZNについては完全に終了ということになります。「F1 TV Pro」の内容はおそらくApple側に吸収されますので、価格設定しだいではありますが視聴者にとってメリットがあるでしょう。繰り返しますが、あくまで実現した場合の話ですよ。

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