2023年の公営競技はおおむね好調も、競艇は前年割れ。

2023年の公営競技の売上についてまとめます。


  • 中央競馬: 3兆2754億円 (前年比100.7%)
  • 地方競馬: 1兆734億円 (100.8%)
  • 競艇(ボートレース): 2兆3943億円 (97.9%)
  • 競輪: 1兆1446億円 (106.1%)


なお、オートレースについては年度での発表なのでここでは除きます。2022年度の売上は1,075億円でした。同様に、スポーツくじ(toto・BIG・WINNER)についても2022年度の売上は1,114億円でした。


インターネット投票の充実でコロナ禍を乗り切った公営競技ですが、コロナ禍が収束した後に人気がどうなるか。他の趣味に流れたりしないかが注目ポイントです。この数字を見る限りでは、おおむね好調持続と言えますが、ボートレースだけは前年割れとなっています。

年末に開催されたレースはおおむね好調だったようで、ここ数年我慢していたファンの熱気が発散された形になりました。12月29日に開催された大井競馬の東京大賞典は、82.9億円(前年比132.1%)を売上げ、地方競馬のレコードを更新しました。


このレースは9頭立てと、GIレースとしては少ない頭数だったのですが、地元から新たなスター・ミックファイアが登場し、中央馬に挑む構図が支持されたようです。

販売チャネルでは、サイバーエージェントの「WINTICKET」がやはり注目される存在と言えるでしょう。2023年9月期の決算では、3,769億円の売上があったとのことで、ABEMAを含むメディア事業の赤字縮小に大きく貢献し、今年は黒字転換が視野に入っています。


WINTICKETで買えるのは競輪とオートレースの車券であり、競輪が前年比106%と伸長したのにも貢献していると言えます。逆に前年割れしたボートレースは販売チャネルの開拓が必要となってくるでしょう。


今年はスポーツベッティング解禁の議論も盛んになってくるものと思われます。これらの売上をすべて合わせると8兆円市場であり、おおいに魅力的ではあるのですが、その一方でスポーツくじは1,000億円程度にとどまっているのも現状で、さまざまな工夫が必要となります。もちろん還元率を見直すことも必要でしょう。

【お知らせ】現在コメント機能が使えない状態です。感想・意見・誤情報のツッコミ等ございましたら、筆者のX(旧Twitter)までお願い致します。 @flower_highway

0コメント

  • 1000 / 1000