【速報】NFL、サンデーチケット集団訴訟で$47億賠償判決。
本記事は近日中に公開を予定していたのですが、急遽本日に繰り上げて公開します。
今朝の速報で陪審員による評決が行われ、NFLがファンに対して47億ドルを支払うよう命じられました。また「3倍賠償制度」により、賠償額は140億ドル以上に達する可能性があるとのことです。NFLは直ちに控訴の意志を示しており、連邦最高裁までもつれ込む可能性が高くなってます。
アメリカ国内においてNFLの全試合が視聴できる「NFLサンデーチケット」に対して、独占禁止法に違反しているとしてカリフォルニア州で集団訴訟が起こされています。
損害額は最大で70億ドルにのぼります。さらに独占禁止法違反では最大3倍の金額が懲罰的な損害賠償として課されるため、NFLには最大210億ドルの支払いが命じられる可能性があるとのこと。さすがに満額とはならないでしょうが、あまりにも規模が大きい数字なので想像力が働きません。
いわゆるアメリカの4大プロスポーツのうち、NBA・MLB・NHLは、全米向けと海外向けを一括管理していますが、ローカル向けについては各球団の管理とし、主にRSN(Regional Sports Network)と呼ばれるスポーツ専門局に販売しています。NFLは唯一すべての放映権を一括管理しており、ここが争点となっています。
NFLサンデーチケットは2023-24シーズンから、従来のディレクTVに代わってYouTubeが契約。NFLには年間20億ドルが支払われていると言われます。その分、料金もさらに値上げされ、現在は年間349ドル~となっています。
ユーザーからしてみれば、地元の球団の試合はローカル局を通じて視聴できるものの、それ以外の地域の試合は課金が必要です。地元から離れて暮らす人、地元以外の球団を応援している人にとっては大きな出費となります。
全試合をセットで売るのではなく、せめて特定の球団の試合のみをもっと安価で観られないか・・・という声が出るのは当然でしょう。もっとも、どちらの仕組みであっても、地元以外の球団を観たい場合には別途有料パッケージを買わなければならないことには変わりないのですが。
ここでとくに問題となるのは、NFLの試合を流しているバーやレストランなどです。これらの商業施設ではテレビの放送を勝手に流すことは著作権的に認められておらず、法人契約を結ぶ必要があります。サンデーチケットには法人契約のプランもあるのですが、流せるはずもない全試合のパッケージを強制的に買わされるのは、いわゆる「抱き合わせ」ではないか・・・というわけです。これは結構有力な批判であるようにも思われます。
ちなみに、法人契約については引き続きディレクTVが提供しています。
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