LPGAツアーが教えてくれた、放映権なるものの定義。

これまで何度も取り上げてきた女子ゴルフツアーの放映権一括管理に関する問題について、LPGAから正式な文章が発表されました。
これを読んでハッとしたことが。
というのも、私はこのブログを始めてから、放映権とは何か?という根本的な問いをしてこなかったのです。ただ漠然と売買されているものという認識でしかなく。

LPGAは放映権について、主催者の管理する施設(すなわち会場となるゴルフ場)に放送機材を持ち込む権利と、LPGA所属の選手の肖像権から構成されるものと定義したのです。
もちろん競技の性質によって内容は少しずつ変化するでしょうけど、こうやって明文化されたものが表に出てくること、それ自体に大きな意味があります。

放映権という権利を主張するなら、果たすべき義務もある。それは放映権を購入したクライアントに対して映像を提供することです。
今回のケースの場合だと、テレビ局が主催者に名を連ねていれば自ら制作することもあるでしょうが、それとは別にLPGAが委託した制作会社が機材を持ち込み、映像をネット配信用に回すこともできるわけですね。
なにしろ長時間の生中継。18ホールすべてをカバーするのであれば、テレビ局が持ち込む以上の機材が必要になるわけで。

あとは映像の著作権をどこが持つか。これもLPGA側が自ら制作すれば当然保持することになるし、著作権の一部である公衆送信権を堂々と主張することができます。

JリーグがDAZNと交渉した際も、著作権をJリーグ側が持つことを主張してかなりタフな交渉になったとか。でも、そのおかげで映像のアーカイブが作られ、簡素な手続きで利用できるようになったわけですね。

となると、(一部ではAmazonの名があがっている)ネット配信業者は実質的に映像制作費を負担しているにも関わらず著作権を保有できないことになるわけですが、そこはアーカイブの利用を安価もしくは無料にすることで折り合いをつけることになるのでしょう。

以前にも触れた通り、ツアーの統括団体と各大会の主催者はフランチャイズのような関係。統括団体は責任を持ってその看板の価値を上げ、加盟店であるところの主催者に利益をもたらすことが求められます。

これはゴールではなくスタート。まだ混乱の火種はくすぶっているようですが、LPGAがこれからすべき努力はごまんとあるし、それが成功することを願ってやみません。

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