NBA次期放映権の詳細が明らかに。WBDは提訴へ。
NBAは、WBDが出したマッチングのオファーを拒否し、当初の予定通りディズニー(ESPN/ABC)・NBC・Amazonの3社と次期放映権の契約を結ぶと発表しています。2025-26シーズンから11年契約で、放映権料は総額760億ドル(1年あたり69億ドル)となります。
WBDはこの決定を不服とし、法的措置の準備を進めていると報じられています。
NBAはこの決定を受け、新しい放映権契約の詳細を発表しました。レギュラーシーズン82試合のうち、75試合前後が全米で中継されることになります。今回の契約は主に全米向けの中継が対象であり、ローカル向けは各チームが個別に販売します。
WNBAの権利も含まれており、従来よりも大幅に試合数が増えるとしていますが、こちらの詳細については別途発表されるとのことです。
各社への配分については内容が細かすぎて網羅できないため割愛しますが、詳細はNBAおよび各社のプレスリリースをご参照ください。リンクを貼っておきます。
気になるのは全米向け以外の、すなわち国際放映権です。この契約には国際放映権に関する条項もあると報じられてきましたが、アメリカのメディアはさほど関心がないのか、詳細については報じられてきませんでした。今回、NBAが公式にプレスリリースを出したことで、ようやく詳細が明らかになりました。
今回のポイントは、3社がそれぞれ国際放映権を持つということです。各社とも国際展開をしているため、それぞれが展開している地域でも放映権を与えることがベースとなっています。そのため重複する地域もあり、そこでは調整が行われているようです。
- ディズニー
- ラテンアメリカ、アフリカ(サハラ以南)、オセアニア、オランダなど →ESPNで放送
- アジアとヨーロッパの一部市場 →disney+で配信
- NBC
- ヨーロッパの一部市場、カリブ海、アフリカ(サハラ以南) →Sky Sportsで放送
- Amazon
- 一部の試合をグローバルで配信
- 中国、ポーランド、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、オランダを除く
- カナダは2026-27シーズンから
- 一部の地域では試合数を拡大 (レギュラーシーズン20試合以上など)
- メキシコ、ブラジル、フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、イギリス、アイルランドなど
- NBA League Passのアメリカ国内およびグローバルでの販売権
日本に関係してきそうなのは、ディズニーとAmazonということになります。disney+で配信されるというアジアの市場に日本が含まれているかはまだ分かっていません。
Amazonはグローバルで展開していることから、グローバルでの放映権を得ています。ただし、一部の国ではレギュラーシーズン20試合となっているので、それ以外の国ではもっと少ないという解釈になります。
特筆すべきはNBA League Passの販売権でしょう。Amazonのプレスリリースには以下のように書かれています。"third-party"と書かれているのが解釈の難しいところ。Amazonがグローバルですべてを取って代わるのではなく、国によっては第三者を通じて供給する可能性を示しています。
As part of the agreement, Prime Video Channels will also be the strategic partner and third-party global channels store destination for NBA League Pass, the NBA’s subscription service for streaming live and on-demand games, in the U.S. and internationally.
日本では現在、楽天が放映権およびNBA League Passの販売権を両方保有しているわけですが、2025-26シーズンからそのどちらについても変わる可能性が大きくなってきました。ただ、確定というわけではなく、いろいろと含みが残されていますので、引き続き最新の情報をご確認頂ければ幸いです。
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