Bリーグ、ドラフト概要を発表。26年1月開催へ。
Bリーグは、2026-27シーズンから発足する「B.プレミア」に先立ち、2026年1月29日にドラフトを開催すると発表しました。
詳細については複雑なのでなかなか理解しにくく割愛しますが、NBAの制度をかなり参考にしたものと解釈できます。また、下部リーグに該当する「B.ONE」「B.NEXT」との兼ね合いや、各クラブが育成しているユース選手への優先交渉権といった調整も加えられています。
2023年に発表された「B.革新」の方針に基づくもので、昇降格をなくし、アメリカ型のクローズドリーグに変更します。それにより、目先の成績よりも長期的な目線で安定した経営ができるようになります。下部でも経営が順調なクラブは拡張(エクスパンション)という形でプレミアに参入できますし、逆に傾いたクラブは落とされることになります。
昇降格をなくすことで「戦力均衡」をめざすことができます。戦力均衡策としては、主にドラフトとサラリーキャップ(または贅沢税)が用いられます。サラリーキャップについてはすでに具体案を発表済みであり、贅沢税も導入されます。そして、今回ドラフトの発表によって一連の材料が揃ったことになります。
サッカーのようなオープン型のリーグと、クローズド型のリーグ。どちらも長所と短所があり、優劣を論じるのはナンセンスだと思いますが、従来オープン型だったBリーグがなぜ転換したのか。これまでの歴史的な経緯もあるでしょうし、NBAを参考にしたという意味もありますが、Jリーグとの差別化という意味合いが大きそうです。
3万人規模のスタジアムが必要なNPBよりは、Jリーグのほうがより身近で参考になるモデルです。それゆえに同じことをやっても仕方ないという部分もあります。5,000人規模のアリーナでも経営が成り立つ状態を維持するには、Jリーグ以上の地域密着が求められることになります。
Bリーグは設立時に川淵三郎氏の力を仰ぎましたし、現在も映像制作をJリーグの関連会社に発注するなど緊密な関係を続けていますが、競争と共存の両方が必要です。日本の人口が減ることは分かっており、とくに地方から減少していきますので、いまから手を打たないと遅いという危機感があります。
あと、戦力均衡策には収益分配も大事な要素です。そのために放映権やスポンサー・グッズなどの商業権を一括管理します。この考えはサッカーでも一部取り入れられており、プレミアリーグでは全クラブに1億ポンド(約200億円)以上が分配されるため、昇降格がありながらも上位クラブは比較的拮抗しています。
Bリーグにおいては「バスケットLIVE」からの収入に加え、今年からりそなグループが冠スポンサーとなりました。また、U-NEXTがB1のライブ配信を始め、BS10では年間60試合を放送するなど、徐々に財政基盤を強化しているところです。B.プレミア参戦を予定している全26クラブに対して、安定した分配金を支払えるレベルを期待します。
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