【速報】ドコモ、新料金プランでDAZNを無料提供。

NTTドコモは、6月5日から導入する新しい料金プランを発表するとともに、DAZNとの新たな包括提携を行いました。新料金プランの「ドコモ MAX」または「ドコモ ポイ活MAX」の契約者には、「DAZN for docomo」が無料となります。

「ドコモMAX」はデータ利用量(いわゆるギガ)に応じて料金が変わり、1GB以内なら月額5,698円、3GBを超えると8,448円に設定されています。ドコモのWebサイトに示された資料では、ヘビーユーザーならさまざまな割引サービスが適用され、「DAZN for docomo」の月額4,200円を下回るケースがあることを示しています。


なので、DAZN込みであれば大変お得なプランであろうと思いますが、スポーツなんか観ません、という人に対してどこまで刺さるかは当ブログの管轄ではございません。どうかあしからず。

DAZNとドコモの提携は、ちょうどJリーグの配信が始まった頃の2017年2月に始まりました。当時のDAZNは月額1,925円でしたが「DAZN for docomo」は1,078円(ともに税込)と大幅に低い設定でした。この施策が功を奏し、1年後の2018年3月には「DAZN for docomo」の契約数が100万件を突破したと発表されています。

この特典も2020年9月に終了し、DAZNの通常料金と同額に改定されました。2022~24年にはDAZNが3年連続で値上げを敢行。「DAZN for docomo」の料金も連動しています。


ドコモユーザーにとっては好評な施策も、他のキャリアのユーザーにとっては不満がたまるもの。DAZNとしても、ドコモだけを優遇し続けていてはユーザー層の拡大は見込めないという判断があったものと思われます。今回の発表には、時代の逆戻りという印象を受けます。

DAZN Japan・笹本CEOの最近の発言から窺えるのは、これ以上の料金の値上げはユーザーに受け入れられないという認識です。伸び悩みは否めません。上述の通り、100万件達成の際にはプレスリリースを出しましたが、その後契約件数に関する発表はなく、非公表のままとなっています。現在の契約件数は百数十万件程度とみるのが妥当かと思われます。


ドコモはDAZNの料金を一部負担することになりますが、全額ということはありませんので、既存のユーザーが「DAZN for docomo」に移行すれば売上は減ってしまいます。しかし、それ以上に契約数が増えることのほうに価値を見い出しているのでしょう。


また、同時に発表された広告事業に関する提携も、売上増加のために重要な要素となっていくのですが、さすがに長くなるので今回は割愛します。

ドコモは同時にJリーグとの新たな取り組みについて発表しています。国内市場が飽和している中においてローカルビジネスの強化が生き残るための鍵であり、全国60クラブを抱えるJリーグは有力なパートナーです。


すでに傘下の「Lemino」でJ3リーグやルヴァンカップの配信を行っていますが、J1・J2リーグの放映権を持つDAZNとも改めて手を組むことにしたと言ったところでしょうか。

ひとつ危惧するのは、やはり他キャリアとの格差が大きいことです。かつてソフトバンクが提供していた「スポナビライブ」は、ソフトバンクユーザーが月額500円、他キャリアのユーザーが3,000円(ともに税別)という大きな傾斜がつけられていました。DAZN参入の影響もあり、スポナビライブは値下げ、そして撤退へと追い込まれています。


DAZNにとってはリスクの高い決定のように感じます。それだけ余裕のない状況に置かれている、と解釈することもできます。ドコモもなぜ他の配信サービスじゃなくてDAZNなのか?という説得力が足りない感じなので、今後の取り組みを注視していく必要があります。

最後に反省です。今朝の記事で予想した内容よりも、はるかにスケールの大きな発表が出てきました。サッカーボールの画像にとらわれすぎましたね。大変失礼いたしました。

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