「Jリーグの日」記念配信、過去試合は実況再録。
5月15日は「Jリーグの日」。リーグ発足から32周年を記念し、Jリーグ公式のYouTubeならびにTikTokにて「32試合フルマッチライブ配信」が実施されます。
5月15日の朝5:15から配信が開始され、過去32年間に開催された試合の中から1年につき1試合をピックアップ。計55時間以上にわたってぶっ通しで配信されます。
昨年も同じような企画があったなぁ・・・と思って確認したところ、昨年は2017年以降の試合から計31試合をピックアップして配信するというものでした。この際、実況・解説は当時のものがそのまま使われています。
一方、今回の配信は2016年以前の試合について「実況・解説を再収録してお届けします」と表記されており、新たなコメンタリー陣のリストも公開されています。
昨年10月には、ルヴァンカップ(旧ヤマザキナビスコカップ)の決勝戦を連続でライブ配信するという企画がありましたが、この際も2016年以前の試合は再録、2017年以降は当時のままとなっており、フジテレビのアナウンサーが実況したものが使われています。すなわち、2016年と2017年のあいだに分水嶺が存在しています。
2017年はJリーグがDAZNと放映権契約を結んだ最初の年ですが、それと同時にJリーグは試合映像を自社制作に変更しています。2016年以前の映像についてもJリーグ側で著作権の管理を行ってはいますが、映像制作者は別にいて、あくまで権利を仲介しているにすぎません。
コメンタリーについては映像に付属していないか、付属していたとしても別途権利料が発生することから、再録の必要があるということなのでしょう。
今回の企画はライブ配信のみで、アーカイブは残らないということ。1回限りの配信のためだけに再録するのはもったいないとも感じますが、今後も繰り返し使われることを想定し、あえてコストをかけているのでしょう。
スカパーが2016年に支払ったJリーグの放映権料は50億円程度とされますが、DAZNの初年度である2017年には160億円に増加しています。ただし、DAZNは映像制作費を負担していません。この年のJリーグの支出は50億円ほど増加しています。
ルヴァンカップの映像制作はフジテレビが担当していますが、こちらもJリーグが発注する形に切り替わっています。Jリーグはフジテレビに映像制作費を支払い、逆にフジテレビは放映権料を支払うという形に整理されたものと推定されます。
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