LIVゴルフが4日制に移行。サウジは女子に触手。
LIVゴルフは、来年の全大会を4日間・72ホールで開催すると発表しました。2022年の創設以来、3日間・54ホールでの開催フォーマットを続けてきましたが、ついにメスが入りました。
理由としては、LIVゴルフの大会が世界ランキングの対象となっていないことがあげられます。そのため、選手がメジャー大会に出場するためのポイントを獲得できない状況です。対象となるには4日制であることが必須です。
ただ、これは同時にLIVゴルフのアイデンティティを揺るがす決定です。「LIV」はローマ数字で「54」を意味するからです。SNSではさっそく「LIVではなく、LXXIIゴルフだ」という皮肉が多数書き込まれています。
4日間大会ではスケジュールがきつすぎて、選手にゆとりが持てないというのが建前でした。しかし、今回の決定は選手からもおおむね歓迎されていると言います。まぁ、否定的な意見は言いづらいというのも分かりますが、稼ぐことが最優先でしょうか。
いちおう、「54」にはもうひとつの意味があるそうです。パー72のコースですべてバーディーを奪うとスコアは54になります。LIVとはこの「パーフェクトスコア」だと言うのです。実際、スコア54を達成した選手には5,400万ドルのボーナスを用意しているそうですが、もちろん達成者はいません。
LIVとPGAの統合話はいっこうに進んでいません。トランプ大統領が仲介に入るのではという話もありましたが、肩透かしに終わっています。LIVの運営会社は赤字を垂れ流し続けており、サウジ側の持ち出し状態です。PGA側にしてみたら統合を急ぐことはありません。いわば「兵糧攻め」なのですが、恐ろしいのはその兵糧が無尽蔵であるということです。
サウジ側は女子ゴルフへの支援を強化しています。来年からLPGAツアーに新たな大会「アラムコ選手権」が加わることとなりました。賞金総額は400万ドルです。PGAが折れないのなら、今度はLPGAを攻めようということでしょうか。
すでに、欧州女子ツアー(LET)にはサウジの政府系ファンド・PIFがスポンサーとなり、「PIFグローバルシリーズ」と題して5大会を開催。賞金総額は合計で1,300万ドルだとのこと。来年もこの5大会が継続するのであれば、アラムコ選手権を加えて6大会、賞金総額1,700万ドルという規模になります。
0コメント