DAZN、本社をケイマン諸島に。上場視野か
イギリスのFinancial Times紙が最初に報じた情報ですが、DAZNはカリブ海のケイマン諸島(イギリス領)に持株会社を設立するとのことです。
https://www.ft.com/content/ece72755-6f5d-4b4f-8ade-09b4dd6c2cc1?syn-25a6b1a6=1
税制優遇措置を受けられる、いわゆる「タックスヘイヴン」であるケイマン諸島に籍を移す理由はなにか。考えられるのは、さらなる外部資本の調達です。サウジからさらに資金を獲得することも考えられますが、Financial Timesが報じている可能性は、ひとつはアメリカの投資家。そして、もうひとつはIPO(株式上場)です。
DAZN本社にあたるDAZN Group Limitedの法人情報を確認してみると、6月後半から7月にかけていろいろな動きがありました。注目すべきは、CFO(最高財務責任者)を務めるDarren Waterman氏を除く役員全員が辞任しているということです。つまり、役員が一人しかいません。
他にもいろいろな文書がアップされているのですが、英語のうえにとにかく長いので読んでいる暇がありません。そこでAIの力を借りるしかないのですが、どうやら「DAZN Group Holdings Limited」という会社がケイマン諸島に設立されたのは事実のようです。
旧本社となったDAZN Group Limitedの株式は、新本社が100%保有することになります。新本社の株式は、基本的に旧本社の株主にそのまま割り当てられたようです。
ですから、引き続きAccess Industriesが筆頭株主となります。他の株主としては、昨年出資を受けたサウジのSURJ、Foxtelを買収した際に株式を交換したNews CorpとTelstraがあげられます。電通もまだ少数の株式を持っていると推定されます。
日本・スペイン・イタリアでFIFAワールドカップの放映権を獲得し、「FIFA+」を統合したいまのタイミングがチャンスとみているのでしょうか。
CEOのShay Segev氏が応えたインタビュー記事によると、DAZNの年間売上高は60億ドルを超えており、そのうち約10%は広告収入だとのこと。FIFA+は基本無料で視聴できますが、FIFA+を通じて広告収入をさらに増やしたいとしています。
2024年度には日本を含むいくつかの市場で黒字化したとされており、今後は全社での黒字転換をめざしています。ケイマン諸島に移るということは、きちんと利益を出して税金を支払うという意思表示なのでしょうか。
アメリカの投資家というキーワードが出てきましたので、アメリカへの本格進出もカギとなってきます。先日買収したViewLiftという会社は重要なパーツとなる可能性を秘めています。MLBなどのローカル放映権獲得もまだあきらめていないようです。
サッカーでは、欧州CLとセリエAのスペイン語の権利を獲得しています。まだ来シーズンの発表がないのですが、ブンデスリーガにも興味を示しているとされています。
赤字体質から脱却した先には、新たな攻勢が見えてきます。もっとも、累積赤字は1兆円を上回るレベルです。一発大逆転の戦略はあるのでしょうか。
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