スポーツくじ、NPBの試合も対象に追加か

プロ野球のオーナー会議において、スポーツくじの対象にNPBの試合を加える案が検討されているとのこと。勝敗を予想するtotoやWINNERではなく、数字がランダムに割り振られるBIGなどの「非予想系」のくじに限定するとしています。

NPBの試合も対象となれば、くじの発売回数自体が増えますので、全体の売上増加に貢献するものと考えられます。ただし、雨天中止が多いという問題もありますので、ドーム開催の試合に絞るなど、運営方法を工夫する必要はあるでしょう。


現在はJリーグやBリーグの試合が主な対象となっていますが、オフシーズンには海外サッカーの試合を対象にしたり、直近だとワールドカップやMLSの試合が指定されていたりもします。ですから、非予想系であれば別にNPBである必要もなかったりするのですが、話題性が大きいことは確かです。

スポーツくじの販売を認める「スポーツ振興投票法」が成立したのは1998年のことですが、当時はプロ野球界を中心として反対運動が繰り広げられました。プロ野球は過去にも、そして最近でも賭博との関与が疑われる事件が発生しており、いまだに強いアレルギーがあることは分かります。


2000年から販売が始まった「toto」は売上が伸び悩んでいましたが、2006年に非予想系の「BIG」が追加されると、宝くじ感覚で参加する人が増えました。現在の売上の約9割が非予想系で占められているそうです。


その売上は、日本のスポーツ関連団体への助成金となっています。サッカーやバスケだけでなく、さまざまなスポーツが対象となっています。野球もいくつかのアマチュア団体が助成金を受けています。

スポーツくじにプロ野球が参画することは、東京五輪の開催が決まった後にも検討されましたが、結果として先送りになっています。本来「非予想系」であれば八百長などの懸念は存在せず、大きな障壁はないはずです。


当時の記事によると、単にNPBが助成対象の団体として登録するのではなく「特別扱い」を求めていたとされています。確かにNPBの試合が対象となることで、売上が数百億円規模で増えるのであれば、少しくらいは分け前を求めてもよいとは思うのですが、非予想系だけでそこまで伸びるかと言われると、正直疑問です。


また、助成金を受け取ることは、すなわち行政からの関与を受け入れるということであり、一部の球団が慎重だったと書かれています。同様の議論が、また今回も繰り返されることになるのでしょうか。

ということで、この問題を語るには、「NPBの試合をくじの対象に加える」ことと、「NPBが助成金を受け取る」ことは分けて考える必要があります。そして、くじはあくまで「非予想系」に限定されます。いわばスマホゲームのガチャのようなものです。


現在、NPBのオーナー会議はDeNAの南場オーナーが議長を務めていますが、DeNAはある意味「ガチャ」のスペシャリストであり、射幸心を煽ることには長けています。なのに、この問題の先頭に立たされているのはなかなか皮肉めいたものがあります。


今後出てくるであろうスポーツベッティングの議論についても、NPBとしては断固反対の姿勢で臨むものと思われますが、DeNAの競合であるミクシィなどはスポーツベッティングに前向きな姿勢です。NPB・Jリーグ・Bリーグのすべてで球団を保有する唯一の企業であるDeNAがどんな舵取りを見せるのか。南場オーナーもなかなか大変な立場です。

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