Jリーグ「FUROSHIKI」が促進するVAR導入と海外戦略。

昨年からJリーグの公式YouTubeチャンネルで開始され、今年はDAZNで先行配信されている「Jリーグジャッジリプレイ」が好評を得ている。原博実氏の忌憚のない意見もあり、ファンの関心を審判に惹き付ける効果をあげている。
これは中長期的にみても審判のレベルアップに貢献するはず。そりゃ取り上げられたチームのサポーターはモヤモヤするだろうけど、そんな批判は当然覚悟のうえでぜひ続けていただきたい。

とは言え人間がジャッジする以上は限界があり、そこで導入が待ち望まれているのがVARということになる。Jリーグもここに来てVARの導入に前向きな姿勢を見せている。
VAR導入にあたっての課題はまずコスト面。次にVARを担当するレフェリー間でも基準を合わせておくこと。
そのための解決策として、Jリーグでは試合会場ごとにVARのブースを設置するのではなく、全国の映像を1か所に集めて運用する。そして、そのカギとなるシステムが先月発表された「FUROSHIKI」。
FUROSHIKIはJリーグが著作権を持つ映像コンテンツを一元的に管理する。また、今後はJリーグIDを持つ会員のデータや試合における各種データなども投入して、より臨場感のある映像を、適切なファンに届ける役割を果たしていくことになる。

また、この発表では海外放映権についても触れている。Jリーグの海外放映権は今年までスカパーが保有しているが、おそらく来年からは移動するだろう。候補としてはDAZNと電通が有力視される。

放映権を海外にデリバリーするとともに、映像も簡単に入手することができる。来年からの海外戦略に目が離せない。
Jリーグでは映像使用料の料金表を公開しており、手続きさえ行えば自由に映像を使用できる環境を整えている。

なお放映権はまた別で、映像をライブで送信する必要があるためもう少し高くなるものと思われるけど、映像制作を地方のテレビ局が受託することも多いため、もしその局が自ら放送するのであれば制作費から相殺できる。その結果、ホームゲームの放送は増えることになる。
(ちなみにDAZNは無料テレビ放送の放映権を保有していない)

このノウハウは今後Bリーグなど他の競技にも応用されるはず。放映権・著作権を一括管理するメリットをアピールするのもFUROSHIKIが持つ大きな役割と言えるだろう。

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