高視聴率に沸いたラグビーW杯。アマチュアからの脱却なるか。

ラグビーワールドカップの決勝戦、南アフリカvsイングランド戦の視聴率は20.5%。日本戦以外でもこれだけの数字をとれることを示し、有終の美を飾ったと言えるでしょう。

惜しむらくは前日の3位決定戦がNHK BSでの放送だったこと。そのため視聴率も明らかになっていません。視聴率至上主義ではないNHKではありますが、やはりここは地上波への移動を検討してほしかったところです。
この人気を今後につなげていくためには、これから始まるラグビーシーズン、すなわち学生→トップリーグ→スーパーラグビーという流れの中で関心を維持し続けることが大事になってきます。

そして、その先には清宮パパが進めているプロリーグ構想が待っています。清宮案では12チームからのスタートを想定しているのに対し、電通からは慎重に6チームでのスタートを提案しているとのことでしたが、現時点では8チーム程度が集まるのではないかとのことです。
あえてYahoo!ニュースのほうにリンクしたのは、面白いコメントが書かれていたからです。Yahoo!ニュースだとすぐリンクが消えてしまうのでなるべく元のソースにリンクするよう心がけているのですが。

「昔と全く違うのは、良い意味で観る側にアマチュアリズムが薄れていることだ。」

この視点は必要だなぁと思ってます。同じフットボールから派生したサッカーと比較する記事がいくつか出てきておりますが、サッカーに対してラグビーのプロ化は遅れています。
しかし、巨額のマネーがうごめくサッカー界が失ったものをラグビーがまだ残しているという部分もあり、今後ラグビーがどの方向に舵を切っていくかはよく考えていかねばなりません。

そもそもアマチュアとは何か、プロフェッショナルとは何か?という問いもあるかと思います。日本における実業団の選手はアマチュアと言えるのか、といった議論は以前からありました。野球では「ノンプロ」という曖昧な言葉が使われたりもしています。
旧共産圏のいわゆる「ステートアマ」の問題もあり、アマチュアの定義は破綻していきます。IOCは1974年にアマチュア規定を削除し、オリンピックはプロも出場できる大会へと変化していきます。

プロにも実業団にもそれぞれメリットとデメリットがありますので、すぐに完全プロ化とはいかないかもしれません。現在のトップリーグはプロアマ混合リーグと言えますし、Jリーグの創成期もあえて母体企業に残ったアマ選手が存在しておりました。

昨今、オリンピックの周囲で醜聞が多いですが、その背景には放映権料も含めた巨額のマネーの存在があり、そして巨額の収入を得るプロ選手たちの存在があります。

マネーはもちろん必要ですが、これからラグビー界が発展をめざしていくならば、きちんとしたビジョンを示したうえ、組織が一丸となって進めていくことが大切です。清宮パパにはそのあたりの舵取りも含めて期待する次第です。

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