自転車ワールドツアーは超々々過密日程に。

7月末まですべてのレースの開催を見送った自転車ロードレースのUCIワールドツアー。新たに組み直したカレンダーが発表されましたが、8~10月に凝縮されたすごいものになりました。

すでに中止を決定しているレース以外はこの3か月に詰め込まれています。ツール・ド・フランスなどの3大ツールも、「モニュメント」と称される5大クラシックレースもすべて開催予定です。

おかげで1日に3レースが重なる日も出てきております。もちろんワールドツアー以外に下位クラスのレースもありますから、出場チームは最低3班、あるいは4班に分かれて活動することになるでしょう。
レースに飢えている選手たちにとってはやる気がみなぎるスケジュールと言えますが、大変なのはそれらを中継するテレビ局と、それを視聴する我々ということになります。

果たしてチャンネルは足りるのでしょうか。他の競技もカレンダーが軒並み後ろにずれ込んでおり、とくに毎週末はとんでもない数のイベントが開催されることになります。

OTTであればチャンネル数の制限はなくなりますが、そのぶん視聴者が分散されることになります。支払う放映権料が変わらないのであれば、なんとも効率の悪い事態です。

また、自転車ロードレースは放映権料がチームに配分されず、スポンサー収入の割合が非常に高い世界です。スポンサーが期待する露出にも限度が生じます。今年はともかく、来年に向けてスポンサーがどこまで残ってくれるのか。大きな懸念事項です。

と書いたのは、すでにチームCCCのメインスポンサーが撤退するとの噂が流れていたのを念頭に置いていたのですが、最近になってチームが公式に認めるコメントを出しました。いよいよ危機が表面化してきました。
さて、我々視聴者はどのレースを選んでみればいいのでしょうか。ロードレースはその多くがヨーロッパでの開催であり、またナイターはほぼないため時間帯は重なります。かりにすべて中継されたとしてもザッピングは避けられないことになります。もちろん他に観たい競技があれば、実に忙しくなります。

話を日本に向けてみると、ご存知の通り昨年をもってDAZNが撤退しており、DAZNが中継していたレースの放映権が空いている状況です。

もともとJSPORTSにはすべて引き取れるほどの資金力はなさそうですが、この日程ではさらに引き取るのは難しくなりそうです。となると、やはりGCNでの配信に期待するしかないのでしょうか…。GCN(およびユーロスポーツ)も大変そうではありますが。

もちろんコロナがある程度収束していることが前提ではありますが、視聴者にとってもこの秋は相当な過密日程となりそうですね。まぁ、嬉しい悲鳴をあげられるよう願うこととしましょう。
【追記 6/13】
今季のカレンダーが改定されたので追記します。

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