南半球ラグビー、徐々に再開も嵐の予感。

海を隔てた南半球では移動も大変。ニュージーランドやオーストラリアは比較的早くコロナ禍を抑えていますが、そうなると今度は海外からの受け入れタイミングが難しい。

とくにニュージーランドでは厳しい入国制限を設けていますが、この度オーストラリアとの定期戦「ブレディスローカップ」が開催されることに。10/11に初戦が行われます。日本ではJSPORTSが放送。

伝統のブレディスローカップは今年2試合をNZで開催 隔離制限緩和でボイコット騒動収束 | ラグビーリパブリック

 新型コロナウイルス感染症への対策として入国制限を厳しくし、14日間の強制的な隔離期間中も厳格な規制を設けているニュージーランドは、今年のラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)の開催権を逃してしまったが、政府が検疫規制を変更したことにより、オーストラリア代表との間で争う伝統のブレディスローカップは3試合のうちの2試合をニュージーランドで開催することが決まった。 オーストラリア代表"ワラビーズ"のデイヴ・レニー ヘッドコーチは以前、厳しい検疫措置で「受け入れがたい」準備を強いられた場合、第1戦をボイコットする可能性があると発言していたが、ニュージーランド政府は隔離制限を緩和し、ワラビーズはニュージーランドに到着して4日後から完全にチームとしてトレーニングをすることができるようになった。 第1戦は10月11日にウェリントンのスカイスタジアムで開催。この試合は、新型コロナウイルスによる混乱が落ち着いてから初めてのテストマッチとなる。そして、ニュージーランド代表"オールブラックス"にとって18年連続のブレディスローカップ保持が決まる試合になるかもしれない第2戦は、10月18日にオークランドのイーデンパークでおこなわれる。3戦目の会場と日程は未定だが、11月7日に開幕予定のラグビーチャンピオンシップを兼ねて、オーストラリアのブリスベンかシドニーで開催される見通し。

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オーストラリアでも4か国対抗戦「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」の開催が決定。ホーム&アウェーではなく一国での集中開催となります。こちらも例年通りJSPORTSが放送するとの発表がありました。

南半球4か国対抗戦の日程発表 ブリスベン、シドニー、ニューカッスルで「ミニW杯」の熱闘 | ラグビーリパブリック

 南半球の強豪4か国(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチン)がぶつかるザ・ラグビーチャンピオンシップの日程が、大会を運営するSANZAARから発表された。 今年は新型コロナウイルス感染症の世界的流行が続いており、感染拡大防止のため国境を越える頻繁な移動を避け、オーストラリアで集中的に開催することが決定。期間は11月7日から12月12日で、ブリスベン、シドニー、ニューカッスルがホストシティとなり、試合当日は2試合が同じ会場でおこなわれる。 この南半球の4か国は2015年のワールドカップでベスト4を独占、2019年は南アフリカが世界王者になっており、オーストラリアラグビー協会のロブ・クラーク暫定CEOは、「世界最高峰の4か国が6週連続ダブルヘッダーで戦うこの大会は、まるで"ミニ・ワールドカップ"だ。ファン必見のすばらしい大会になるだろう」と熱戦を期待している。 11月7日の開幕節はブリスベンのサンコープスタジアムでおこなわれ、オープニングゲームでは、昨年のワールドカップチャンピオンである南アフリカが世界ランキング10位のアルゼンチンと対戦する。第2試合では、5年ぶりの南半球王座奪還を目指すオーストラリアが世界ランキング2位のニュージーランドに挑む。 ちなみに、アルゼンチン以外の3チームは新しいヘッドコーチのもとで臨む初めての試合となる。 南アフリカはコロナ禍の国内状況が不安視され今大会参加は未定とされていたが、93人の代表候補選手をリストアップして10月3日にケープタウンでトライアルマッチ(スプリングボック・ショーダウン)を予定しており、ラグビーチャンピオンシップへの準備は少しずつ進んでいる。 アルゼンチンは、マリオ・レデスマ ヘッドコーチを含むスタッフと多くの選手が新型コロナウイルス感染症検査で陽性反応を示し、準備の遅れが心配されたが、指揮官はシドニーモーニングヘラルドの取材に対し、「状況はここ数週間で改善し、ほとんどの選手とスタッフが回復した」ことを明らかにしている。

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このように少しずつ国境が開かれつつあるものの、スーパーラグビーについては相変わらず暗雲が。今年はシーズンを中断し、各国での国内大会へと切り替えられましたが、来年も従来の形式での開催は難しそうです。

ニュージーランドでは国内大会「アオテアロア」を来年も継続する意向。南アフリカでは一部のチームが離脱し、ヨーロッパのプロリーグ「PRO14」に参戦する計画が動いています。
オーストラリアでは長年スポンサーを続けていたカンタス航空がコロナ禍による経営不振で撤退。また、今年で切れる放映権の更新がうまく進まず、現在権利を持っているFOX Sportsと再交渉しているとのこと。

しかし、FOX側も経営難に陥っており、本音では手放したい模様。放映権料の引き上げどころかディスカウントになりそうな情勢です。

こんな感じなので、日本もまったくもって他人事ではありません。日本ラグビー界をどうしていくか。また、東京五輪に向けてどのように入国制限を緩和していくか。これからいくつもの難しい判断に迫られることとなります。

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