プレミア大改革案、圧倒的反対で否決。
プレミアリーグに提出された改革案「Project Big Picture」(PBP)がイギリスを騒がせております。メディアによってリークされたその内容は刺激的な項目がてんこもりです。
全クラブの満場一致で否決されたとのことですが、世界最高峰のリーグでさえもコロナ禍の影響は避けられず、改革待ったなしの状況に追い込まれていると言えます。構想自体はコロナ以前からあったようですが、この時期に突きつけられたことの意味は大きいようです。
仕掛人はリバプールとマンUのオーナー、そして下部リーグにあたるEFLの会長とのこと。プレミアがもたらす巨額の放映権料の恩恵にあずかれないEFLのクラブの多くが苦境にあえぐ中で、分配率を8%から25%に引き上げるという提案は興味をひきます。
プレミアのクラブ数を20→18に削減し、スーパーカップ(コミュニティシールド)とリーグカップ(カラバオカップ)は廃止。長らく問題となっている過密日程にも対策が示されています。
それらの代わりと言いますが、いわゆるビッグ6を含む9クラブに特別な議決権を与えるという項目も含まれています。いわば毒まんじゅうです。格差を縮めるように見えて、実は格差を固定しようともしているわけです。
放映権的には、リーグ一括管理を改め、シーズンのうち8試合をクラブが独自に販売できるという提案がありますが、これもまた格差を固定する措置と言えます。このあたり、昇降格システムがなく安定的な経営をめざすアメリカ的な仕組みを一部取り入れたものと言えます。
ハードランディングはあり得ないとしても、改革を欲する人たちはいる。この目の前に置かれた毒まんじゅうをどうするのか。単にポイするだけでは近い将来痛い目にあうのかもしれません。
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