将棋・叡王戦、新主催者はまさかの不二家。

将棋・叡王戦の新しい主催者に不二家が就任すると発表されました。

また、「ひふみ投信」などを運用するレオス・キャピタルワークスと、同じくSBIグループであるSBI証券が特別協賛となることもあわせて発表されています。
これまで主催していた「ニコ生」のドワンゴが撤退を発表しており、タイトル消滅か?と将棋ファンを不安にさせましたが、これまた異業種の主催者がつくという大きなサプライズとなりました。

これまでは竜王、名人に次ぐ3番目の序列のタイトルでしたが、6番目に下がるとのこと。つまり賞金なども下がることにはなりますが、まずは存続が決まったことに安堵です。

かつて不二家は不祥事によって経営危機に追い込まれ、山崎製パンの傘下に入ることで救済された過去があります。そこからこのような活動ができるようになったのには感慨がありますし、またヤマザキつながりではサッカーのルヴァン杯を連想する人も多いかもしれません。
新たな主催者としては将棋中継に力を入れているABEMAを予想する声も多かったのですが、そこには名を連ねず。しかし予選からばっちり中継するとのことで、藤井二冠に代わって最年少プロ棋士となった伊藤匠四段のデビュー戦がさっそく10/31に組まれています。

また、対局の多くがABEMAのスタジオで行われるとのことで、手狭になった将棋会館のスペースを補うことも期待されます。
ABEMAを運営するサイバーエージェントの決算発表によると、ABEMA事業は年間185億円の赤字とのことですが、プレミアム会員の獲得に注力するなどの策で赤字額は減少しつつあるとのこと。また、株式の時価総額では電通に接近しており、将来性を期待されています。

主催を引き継ぐ手ももちろんありましたが、独自企画の「AbemaTVトーナメント」は好評を得ていますし、別の道で貢献することを選んだわけで、これはこれで好手のように思います。

将棋コンテンツを手放さざるを得なかったドワンゴですが、AIとの対戦や「リアル将棋盤」のようなぶっ飛んだ企画など、将棋界にエンタメ性をもたらした貢献は素晴らしいもの。残念ではありますが、お疲れ様と声をかけたいところです。

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