GCNレースパス、苦闘の3か月を振り返る。
今年8/1からサービスを開始した「GCN Race Pass」。今シーズンのサイクルロードレースの配信はひと区切りを迎えたため、ここで改めてレビューを書くこととします。なお、冬はシクロクロスが多数配信される予定でこちらも楽しみです。
この3か月、いろいろとトラブルがありました。とくに音声トラブルが頻発しました。バックボーンはユーロスポーツのものを流用できるとしても、日本語コメンタリーは独自に付加しなければなりません。そこが脆弱でした。
解説の土井ちゃんがオーストラリア在住ということもありますが、コロナ対策だったり、はたまた経費節減だったりでリモートでの対応となり、音がでなかったり音量調整がうまくいかなかったり、本来流れてはいけない声が流れたり…。でも、これを楽しむのもまたファンのたしなみかもしれません。
コメンタリー陣は少しずつ増えてきました。当初は参加を見送っていた別府始さんもジロ・デ・イタリアから合流。元DAZNメンバー以外では女性のMCノゾミさんが加入しました。イベントMCを中心に活動されているとのことで、勝手が違い苦戦されていたかと思いますが、徐々に慣れていくでしょう。
全体的には、やはりスモールスタートと言いますが、必要最低限の予算で始めて少しずつ改善してきた3か月と言えるのではと。放映権料は兄弟会社であるユーロスポーツの支援を受けられますから、DAZNよりも有利な立場にあります。多国籍で展開することでのコスト削減効果もあります。だからこそ年5,500円(月900円)という価格設定が実現できているのです。
しかし、専門サービスはあくまでも専門サービス。新規ファンをどのように取り込んでいくかは大きな課題ですし、既存のファンすらまだ取り込めていないのかもしれません。残
念ながら、GCNの存在を知らずにジロやフランドルが観られなくなったと嘆くツイートが散見されました。また、JSPORTS以外の参入を認めない頑なな人もいまだにいます。
来年以降についても、引き続きローコストでのオペレーションを行いながら、ユーロスポーツが放映権を持つレースを中心に多くのレースを提供してくれるでしょう。これまでにも繰り返し書いてることですが、競争相手がいることは健全なのです。
1月のレースについては、JSPORTSが放映権を持つツアー・ダウンアンダー(オーストラリア)は中止されるとのこと。GCNではカデル・エヴァンス・グレートオーシャンロードレース(オーストラリア)や、ブエルタ・ア・サンファン(アルゼンチン)の配信が期待されますが、こちらもなかなか厳しいかもしれません。こればかりは早くコロナが収まるようにとしか言えませんね…
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