【4/1】スポーツとは関係ない放映権周辺の話。

4/1。かと言ってウソをつく気分にもなれないこのご時世。ということで、たまにはスポーツから離れた話でもしましょう。本日はネタ探しの際にどうしてもノイズになってしまう2つの話題について取り上げます。

ひとつめは人気アニメ「鬼滅の刃」から。先日、テレビシリーズ第2期「遊郭編」の製作が発表されましたが、放送局については現時点でまだ発表されておらず、その件について憶測が飛び交う展開となっています。

とくに名前が取り沙汰されているのが、昨年第1期シリーズの総集編を放送したフジテレビ。第1期はTOKYO MXなど地方局のネットワークで放送されていただけに、第2期はフジで放送されるのか?と噂になっているわけです。
一部のメディアがフジで決定的であるという主旨の記事を出したことで噂に火がつきました。しかも、フジテレビはゴールデンタイムでの放送を希望しているが、遊郭が登場するストーリーに難色を示している…といった尾ひれがついているわけです。

アニメにおいては関係者の共同出資による「製作委員会」を組織するケースが増えています。リスクを分散することで多くの作品が生まれるメリットがある一方、関係者の思惑が交錯してときにファンの声とは離れたビジネスが展開されてしまうデメリットも存在します。

「鬼滅の刃」はソニー系のメディア企業であるアニプレックス、製作会社のufotable、そして原作の権利を持つ集英社の出資で製作されています。従来の製作委員会よりも関係者が少数であり、かつ製作会社自らが名を連ねていることに特色があります。

これだけのヒット作ですから、たとえフジテレビが第2期の放送局になったとしても、そこまで顔色をうかがう必要はなさそうに思われます。他に手をあげる放送局はあるでしょうし、ネット配信も引く手あまたでしょう。

TOKYO MXなどの地方局はアニメに力を入れていますが、これは放送枠を販売するビジネスであって、中に入るCMは製作委員会に名を連ねる会社がほとんどだったりします。それに対して第2期はテレビ局側のほうが枠を用意してくれるわけですから、立場が変わっているのです。
もうひとつの話題はいかにも政治的な話で、放映権ではなく放送事業の認可にまつわるもの。東北新社が20%以上の外資を入れていたことが判明し、認可を取り消されるという話です。

総務省への接待など一連の問題についてはここでは触れません。ただ、東北新社が運営する「囲碁・将棋チャンネル」が絡んでいたことは当ブログとしても気持ちはよくありませんが。
認定取り消しになるのはBS4K放送の「ザ・シネマ4K」であり、現時点で契約者数は3桁程度とのことなので、影響としてはごくわずかにとどまります。

また、外資規制は議決権比率に対してかけられているもので、実際の株式の保有比率ではありません。放送事業者は外国の株主に対して名義の書き換えを拒否できる権利を有します。株主もわざわざビジネスの芽を潰すようなことはしませんから、これは手続き上のケアレスミスといったところです。

地上波のテレビ局でも保有比率では20%を超えているところがあります。株式を上場しているわけですから、買われることを拒否はできません。実態としてはこのように議決権を与えないことで20%未満を保っているわけです。

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