DAZN・ラシュトン氏、セリエA配信へ意気込む。
来シーズンからイタリア国内でセリエAをイ全試合配信することが決定したDAZN。共同CEOを務めるジェームズ・ラシュトン氏がインタビューに答えています。
欧州5大リーグでは初めてOTTサービスがメインのプラットフォームに。それは快挙であるとともに多大な責任を負うものです。Jリーグの開幕節で起こったあのやらかしを再発させることは許されません。
契約は年間8.4億ユーロ。利益をあげるためには、現在月9.99ユーロに設定されている料金も当然引き上げざるを得ません。
インフラ面ではセリエAの冠スポンサーでもある通信会社のTIMと提携。全体の1/3に相当する年2.8億ユーロの支援も取り付けました。
今年2月に配信したミラノダービー(ACミランvs.インテル)は220万人が視聴したと発表されています。現在は毎節3試合の配信ですが、これが全試合(10試合、うち7試合独占)に拡大された場合、どれだけの視聴者が見込めるか。それによって料金設定とインフラ整備の計画が立てられます。
ドイツでは欧州CLの権利獲得やユーロスポーツとの提携にともない、料金を月11.99ユーロに値上げしていますが、イタリアではおそらくそれ以上の設定になるものと推測されます。
かりに500万人の視聴が見込めるとして、一人あたりの売上としては最低でも200ユーロ、できれば250ユーロは欲しいところでしょうか。シーズンオフを考えると12か月フルで加入する顧客はさほど多くありません。日本でも冬場は3割以上の解約者が出るようです。
他の収入源の確保も必要で、CMのほか飲食店などの法人契約も推進するとのことですが、コロナ禍においては難儀しそうです。
国民的娯楽を預かる企業としての社会的責任も問われますが、その責任をリーグから託されたこともまた事実。これが成功すれば、一時は経営危機も懸念されたDAZNにとって再浮上のチャンスとなります。日本においても無関心ではいられません。
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