伝家の宝刀抜かれる。欧州スーパーリーグ公式発表。

こういうのは例えは悪いのですが核兵器のようなもので、抑止力としては意味がありますが使ったら終わりだと思ってました。しかし、コロナによる世界の変化が使わせてしまったのです。

ということで、これまで何度も浮かんでは消えの繰り返しであった「欧州スーパーリーグ」の構想が正式なものとして世に出てしまいました。本当に驚きです。この件はマスメディアが盛んに報道していますから、当ブログでその内容を繰り返す必要もないでしょう。
最近ではネーションズリーグの創設、近い将来にはCLの試合数拡大など、UEFAの施策はビッグクラブにとって過密日程となり、不満を増大させていました。

また、CLに出場できるかどうかはビッグクラブの財政を直撃し、安定した経営を難しくしています。アメリカの資本が入ったクラブもあり、アメリカ型の昇降格がないシステムへの志向も芽生えています。

そんな思惑をはらみつつ、スーパーリーグ構想はビッグクラブによるUEFAへの牽制として機能していた…はずなのですが、ここまで話が具体化してくると、なにがなんやら、どうなるのか予想がつきません。今後も新たな動きがあり次第お伝えしていくことになります。
そんな中でとばっちり?を受けてしまったのがDAZN。イタリアのメディアが発信した噂のようですが、スーパーリーグに年間35億ユーロを投じるのでは?と書かれてしまい、あわてて否定のコメントを出しています。
イタリアでは念願のセリエAの放映権を獲得したというのに、国内のメディアからそのようなことを書かれるというのは、正否はともかくとして実に不本意なこととしか言いようがありません。

UEFAに対してもドイツなどではCLの放映権を保有しています。日本で権利を放棄したのをこの動きと関連づける見方もあるようですが、それは日本しか見ていないがゆえの誤解と言えるでしょう。この件があってもUEFAとの関係は継続しており、波風を立てるのはどうみても賢明ではありません。

35億ユーロという金額はプレミアと同等の規模ですが、国内リーグから追放されるとなれば決して高いとは言い難く。スーパーリーグは平日開催を基本としており、参加クラブは国内リーグに引き続きとどまるとしていますが、それをリーグ側が認めるかといえば微妙です。

放映権の一部をクラブが保有し、自らのプラットフォームで配信することも計画に含まれているとのことですが、たとえ国内リーグを閉め出されても引き続きトッププレイヤーを確保できるだけのビジネスモデルを構築する必要があります。

まぁともかく、どちらかが折れるまでこの問題は長引くことになりますが、まったくもって予断を許しません。どうなることやら…

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