【謎】DAZNセリエA配信、開幕節は5試合にとどまる。

【追記 8/23 22:30】
infrontからリリースがありましたので紹介します。"at least five matches"という文言があり、各国の放送局とは毎節5試合以上の条件で契約しているようです。
DAZNにおける今シーズンのセリエA配信ですが、当初開幕節の全10試合が配信予定に登録されていたところ、いったん削除。その後再登録されたのは5試合にとどまっています。

どうしてこうなったのかはまったくもって分かりません。DAZNがどのような契約を結んでいるのかが明らかになっていないからです。DAZNからのプレスリリースには「独占」の文字がないため、非独占の契約ということが示唆される程度です。

DAZN内部の理由なのか、もしくは代理店との関係に何があったのか、それとも両方なのか。今後もたらされる情報によって少しは見えてくるかもしれません。
セリエAの放映権は今シーズンから3年間の新たなサイクルに入りました。イタリア国内ではDAZNがメインとなり、毎節7試合を独占。残り3試合も非独占で権利を獲得し、全試合配信を実現しました。

それゆえ、DAZNにとっては絶対に失敗できない状況です。以前イタリアでも配信トラブルを起こした過去があります。そのために日本向けのリソースが削がれているのではないか、という仮説も成り立つでしょう。

国外向けの放映権ですが、アメリカとMENA(中東&北アフリカ)を除いて、従来のIMGに替わりinfrontが代理店となっています。そのため、従来とは売り方も変わってくるものと考えられます。

ちなみにアメリカではCBSが全試合の権利を獲得し、OTTサービスのParamount+で配信。MENAではまだ契約がまとまっておらず、暫定的にセリエAの公式YouTubeチャンネルで配信されています。開幕節は5試合の配信だったとのこと。
日本では昨シーズンまでDAZNとスカパー(後にフジテレビ)が権利を分けあう形となっていました。これはIMGが複数のパッケージに分割して販売していたものと考えられます。DAZNが毎節7試合で、スカパー(フジテレビ)が3試合。ただし試合の優先選択権は後者に多く割り当てられていたようです。

SNSではこれをイタリアの独占禁止法と絡めた考察も出ていますが、これは基本的にイタリア国内の権利についてであり、またCBSが全試合の権利を獲得していることをふまえると、単に売り方の問題では…というのが当ブログの見解です。

infrontがこの売り方を踏襲しているかは不明なのですが、単純に全試合をまとめて販売しているわけではなさそうです。

他の国の事例をみてみると、同じくDAZNが獲得しているドイツでは開幕節7試合を配信。イギリスのBT Sportでは全380試合中200試合以上を放送するとしており、開幕節は8試合の放送。スペインのMovistarは開幕節は5試合の放送。フランスのBeIN Sportは開幕節は不明ですが毎節5試合以上を放送するようです。

欧州主要国すら全試合ではないようです。これらをふまえると、毎節5試合程度の権利がひとつのパッケージとなっているのでは…という推測も出てくるでしょう。

あくまでイメージなのですが、infrontはぎりぎりまで交渉を続けるのを厭わない感があります。先のBTやBeINも直前での決着でした。また、個人的にウォッチしている自転車ロードレースでは直前まで放送が決まらなかったり、結局放送されなかったレースもあったのを思い出します。
新番組「セリエAフリークス」を発表したことなどから、日本のDAZNがセリエAを配信すること自体はある程度前の時点で合意に達していたものと推測されます。しかし、契約の細部についてはぎりぎりまで調整が続いていたのでは…というのもひとつの仮説です。

仮説はあくまで仮説にすぎません。今後出てくる情報によっていろいろと変わってきますので、継続してウォッチしていきます。

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