ブラジル「ペレ法」改正で放映権にも変化が。

ブラジルには「ペレ法」と呼ばれる法律があります。あのペレ氏がスポーツ大臣を務めていた時に成立したもので、サッカークラブや選手の契約に関する規程が書かれています。

EUのサッカーを大きく変えたボスマン判決の流れを汲むもので、とくに南米独特の慣習であった選手の保有権(いわゆるパス)を廃止したことは大きな改革となりました。

そのペレ法の一部を改正する「マンダンテ法」が議会で可決。大統領の承認を経て発効されるとのこと。この法律にはサッカーの放映権に関する規程があるとのことです。
この法律により、サッカーの試合の放映権は主催者であるホーム側のクラブが管理することが定められています。それと同時に対戦相手のクラブにも収益を均等に分配する必要があります。

従来は対戦する双方のクラブの合意が必要だったとのことですが、その結果としていわゆるビッグクラブの力が強くなり、さらに多くのクラブと契約する国内最大のテレビ局・TV Globoの力も強くなっています。

いわば既得権益の構造ができあがっているわけですが、今後は地方のクラブが地元のテレビ局に権利を販売したり、ネット配信を行うといった選択肢がとりやすくなります。相手にも収益を分配しさえすれば、合意を得る必要はないわけです。
広い国土を持ち、州リーグと全国選手権の二重構造を持つブラジルですから、独自の制度が発展してきたのもわかります。この法改正が前進であることもわかるのですが、リーグが放映権を一括管理する仕組みとは程遠く、いろんな国があるのね…といったところでしょうか。

ちなみにブラジル全国選手権の国外向け放映権はFanatizが保有しています。

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