改めて、カタールW杯放映権の動きを読む。
今年のカタールワールドカップの日本における放映権をABEMAが獲得した…という記事はスポニチがスクープとして報道し、当ブログでも紹介したのですが、ちょっと困ったことになっています。第一報のあとで記事の内容が修正されていたのですね。
第一報では、全試合の権利をABEMAが獲得し、テレビ朝日にサブライセンス。金額は200億円となっていました。その後修正された記事では、金額は180億円でその半分をNHK、残りをABEMA・テレ朝・フジテレビが負担することになっています。ABEMAが全試合の配信権を獲得したという点は変わっていないのですが、お金の流れがだいぶ変わっています。
ジャパンコンソーシアムの崩壊だと私も以前の記事で書きましたが、前回のロシア大会の時点でテレビ東京が抜けており、今度は日テレとTBSも抜けたと解釈するほうが妥当なのかもしれません。
スクープを急いで事実確認が遅れたのか、それとも差し替え前の原稿を誤って出してしまったのか。真相は定かではありませんが、せっかくのスクープの価値を損ねてしまったと言えるでしょう。
この差し替えのおかげで、ネットに飛び交う意見も差し替え前後の内容が混在してしまってますし、メディアの記事でも差し替えに気づいてない?と思われるものが出てしまってます。上記のVICTORYがその例で、らしくないな…と思いました。
さて、ABEMAはサイバーエージェントとテレビ朝日の合弁会社です。サイバーエージェントの傘下に「ウマ娘」などで知られるCygamesがあることから、ウマ娘マネーと言う声もありました。
確かにその一面もあるとは思いますが、ABEMA単体ではまだ赤字。ただし、プレミアム会員が徐々に増加しており、ここで大きく投資するのはよいタイミングかと思います。
そして、テレ朝については先日社長の辞任が発表されました。その理由のひとつにスポーツ局長との確執が伝えられており、以下の産経の記事だと「放送権の獲得をめぐって方向性の違いがあった」なんて記述も。
これが何を意味するのかは現時点では何もわかりませんが、今後ABEMAがテレ朝の別動隊的な役割を担っていくシナリオも充分考えられるかと思います。今回の決定の際にはおそらく前社長の力は弱まっていたでしょうから。
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