広告の話いろいろ。DAZNが独で無料ch開設など。

突然ですが、当ブログでは掲載している広告の量を増やすことにしました。別にこれで儲けるつもりはありませんし、全然儲かってないのですが、おかげさまで週に1万近いPVを頂けるようになり、媒体としての価値をもう少し追求してみたいと考えております。


ということで、今回はネットと広告にまつわる話をいくつか取り上げることにしました。


ABEMAがFIFAワールドカップに巨額の投資をしたのも、媒体としての価値を上げるのが目的です。回収方法としては広告のほかにプレミアム会員とPPVがありますが、これをきっかけにABEMAのユーザーが増えれば長期的に回収できるという判断です。


DAZNはドイツで「DAZN FAST」という無料チャンネルを始めました。FASTというのはFree Ad-Supported (streaming) TVの略で、広告付きの無料ストリーミングサービスのことを指す用語です。waipu.tvというサービスの中のひとつのチャンネルとして提供されます。

もちろんテレビでは古くからあるモデルなのですが、ネットでもFASTに回帰する現象が起きています。コロナ禍で在宅率が上がり、一時的にストリーミングの需要が高まりましたが、いまは選別の時代に突入しています。大手サービスの値上げが続き、消費者も複数のサービスに加入している余裕はありません。


DAZNもこの動きを他の国にも広めていくのでしょうか。日本でも始めるとしたら、他の業者と手を組むことになり、それこそABEMAの中にDAZNチャンネルができるなんてこともあるかもしれません。

Netflixは「広告付きベーシックプラン」を導入しました。日本ではどうやら見切り発車で始めたようで、NHKなどテレビ局が抗議しています。スポーツはCMを入れやすいようにフォーマットを工夫してきた歴史がありますが、エンタメのコンテンツの途中にCMを入れるというのは果たしてどうなのか。YouTubeの動画なら作者がCMを入れるポイントを設定できたりしますけど、そういう調整も行ってないようです。

Netflixだけでなく、disney+なども広告付きの安価なプランを導入しており、この動きは徐々に拡大しています。大手監査法人のデロイトが発行したレポートによると、ヨーロッパでは2023年の半ばには主要なストリーミングサービスのほぼすべてが広告を導入。2024年には半数がFASTを導入すると予測されています。


裏を返すと、広告をなくすためにプレミアムな料金を支払うユーザーが増えているとも言えます。ただ、そういうユーザーのほうが購買力が高く、広告の効果がありそうなんですよね。残った層に対して出される広告は、質の低下が懸念されるところです。


広告はとかく嫌われがちなものですが、適度な量と質が担保されていれば有用なものでもあります。消費者のニーズに合致した情報を、いかにして嫌がられることのない形で提供するか。私も小さなメディアの一員として考えてみたいと思います。

蛇足ですが、デロイトは毎年「フットボールマネーリーグ」という面白いレポートを出していることでも知られています。2022年版を紹介しそびれてしまったので、この場を借りて紹介しておきます。

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