女子ゴルフの視聴率は有料配信で下がったか。

JLPGAツアーの視聴率について、日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)が資料をまとめてくださっています。

昨年秋からGOLFTVでのライブ配信が始まり、今年からはDAZNにも拡大されました。ライブで視聴できることはファンにとって嬉しいことですが、これまでツアーを支えてきたテレビ局をないがしろにはできず、テレビとの共存が求められています。

今年はテレビ局から放映権料を徴収しない方針ですが、来年以降どうなるのか。視聴率が大きく落ちてしまえば、多額の放映権料を請求する根拠を失います。
日曜の関東地区における視聴率を参照すると、今年はおおむね5%程度で推移していることがわかります。昨年との比較では、大会にもよりますが1ポイント前後下がっている傾向がみられます。

ただし、これがネット配信による影響だと言うことは一概にはできません。実際のところ、ネット配信が始まる前の昨年後半あたりから視聴率は前年を下回る傾向です。いわゆる「しぶこ人気」が一段落したことが大きいでしょう。

テレビでも生中継が行われた試合がいくつかありますが、生中継すれば視聴率が上がるというわけでもなく、録画と傾向は変わりません。今後ネットへの移行が進んでいくとしても、無料のテレビを見続ける人は一定層残り続けるでしょう。

昨年の視聴率トップは三菱電機レディスの12.4%ですが、これは渋野選手がプレーオフの末に優勝した大会です。今年は渋野選手がアメリカに本格参戦していますので、新たなスターを発掘していく必要があります。

渋野選手は5/19開幕のブリヂストンレディースで久々にJLPGAツアーに出場するとのことですが、ここでの数字が今後を占うものになりそうです。

今年、GOLFTVとDAZNはツアー38試合中36試合をライブ配信。映像製作費を1大会あたり3,000万円と仮定すれば、年間10億円以上が必要な計算です。おそらく2社からの放映権料だけでは賄えないでしょう。

それゆえにテレビ局からの放映権料は重要です。もしくは映像を共同製作することで相殺する方法もあるでしょう。今年の試合については、テレビ東京のみ映像を共通で使っていますが、他局では別々となっています。このあたりのパワーバランスも今後変えていかなくてはなりません。

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