WTAにサウジ開催の噂。問われる人権への姿勢。

ゴルフ界ではサウジアラビアの資本がバックについたLIVシリーズが大きな話題となっており、米PGAツアーは参加者を追放する強硬手段に出ています。マネーの争いという側面は当然ありますが、人権団体が「スポーツウォッシング」と批判しているサウジアラビアに対してどんな姿勢で臨むのかが問われています。


人権問題といえば、女子テニス界では中国選手が「失踪」する事件が発生し、ツアーを統括するWTAは中国で開催予定だった試合からすべて撤退するという断固たる措置をとりました。これにより中国からのスポンサーを多数失うことになりましたが、それ以上に大事なものがあると毅然な態度をとったわけです。


しかし、そんなWTAにサウジでの試合開催の噂が立っているようです。WTAはオファーが来ていることを認めましたが、少なくとも門前払いにはせず、オファーを検討している段階だとのこと。当然ながら開催にこぎつければ巨額なマネーが動くことになりますが、WTAには批判が寄せられることが確実です。

ボクシングのウシクvs.ジョシュア戦も8月にサウジで開催されるとのこと。今後もサウジでの大きなスポーツイベントの開催は続くものと思われます。


コロナ禍で負った大きな傷を癒すためにも、巨大なマネーが必要とされている現実があります。その一角を担うはずだったロシアは自らの行為によって締め出されましたが、その結果として相対的にサウジの重要性が増しています。世界のスポーツ界は今後どう向き合うべきなのか。その姿勢をウォッチしていかねばなりません。

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