ハンドボール新リーグ、有力チームが申請せず。
2024年9月に発足を予定しているハンドボールの新リーグ。その参入申請が8月末に締め切られましたが、男子の有力チームであるジークスター東京や湧永製薬などが申請を行わなかったことが明らかになりました。
すでにプロ化を果たしているジークスター東京、そして実業団の雄である湧永製薬。両サイドからNoを突き付けられた形です。
詳細はスポーツナビに掲載された上記の記事を参照して頂くのがよいかと思いますが、この記事を執筆された大島和人さんは「Bリーグ誕生」という本を出されています。私も拝読しました。バスケ界におけるJBLとbjリーグの分裂、FIBAからの制裁、そしてBリーグの発足という流れを詳細に記した本です。
この本では具体的に誰が悪いといった批判は抑えられてますが、文章からはプロ化が遅々として進まなかったバスケ界へのいら立ちのようなものが感じられます。上記の記事も同様で、一見前向きな文章に見えますが、バスケ界の内部を丹念に取材してきた人らしく、その裏には忸怩たる思いがありそうです。
日本ハンドボールリーグ(JHL)の代表理事を務める葦原一正さんはBリーグ発足の仕掛け人のひとりであり、その実績を買われてプロ化を推進しているわけですが、Bリーグと違うのはFIBAからの外圧がないこと、そして川淵さんがいないことでしょうか。FIBAは東京五輪に日本代表を出場させないという思い切ったカードを切り、また川淵さんはときに独裁的だと批判されながらも強いリーダーシップで改革を進めました。
今回の論点は、新リーグが掲げる「シングルエンティティ」への是非であり、総論賛成・各論反対の状態にあると言えます。期限が切られなければ派閥争いや駆け引きが始まり、この状態のまま何年も進まなかったのがかつてのバスケ界だったわけです。
いったいどうなってるのか、これからどうなるのかと不安になっている人は多いでしょう。ただ、その一方でこれからが面白くなりそうだと思っている人もいるでしょう。葦原さんもその一人なのでは…と勝手ながら想像しております。
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