SPOTV NOWの会員数、結局分からない。

ざっと記事に目を通してみたのですが、結局のところ「分からない」のです。


  • 無料会員を含め、総会員数は数十万人後半の規模まで増加した
  • 会員数が前年比で4~5倍になった
  • マンチェスターダービーは、同サービス開始以降、最高記録となる300万再生を記録


といったヒントが散りばめられているものの、知りたいのはSPOTV NOWの「有料会員」がどれくらいいるかであって、実数が未公表である以上は「それっぽい数字」でしかありません。


もちろん上場企業ではないので公表する義務はありませんし、DAZNも同様に非上場なので実数は公開されていません。まぁ、そのうち外部の調査機関の数字なんかも出てくるとは思いますが。

プレミアリーグの放映権料は、年間2,670万ドルとしている記事が存在します。実際には英ポンド建てだと考えられるので、当時のレートで換算すると2,000万ポンド(約32億円)程度となります。


ABEMAへのサブライセンスによってある程度はカバーできると考えられます。毎節3試合なので30%が基本線となりますが、独占ではないのが若干のマイナス要素。逆にアーセナル戦をすべて配信するなど試合の選択権を得ていることがプラス要素となります。あとはABEMAでSPOTV NOWのCMを流していますし、今後はMLBのようにハイライト番組を共同で製作・配信するような動きも出てくるものと思われます。


今後は広告収入も増えてくるでしょうが、収入源の多くはやはり会費ということになります。年間契約だと9,000円(税別)ですから、顧客単価はこの9,000円をベースに考えることになります。


放映権料に加えて、番組制作費や人件費、インフラ維持費などもろもろの経費を考えると、年間の支出は40~50億円程度にはなるでしょう。サービスを維持するために必要な有料会員数はどのくらいになるか。そう簡単な道のりではないことがわかります。

話を最初の記事に戻すと、Amazon Fire TV向けのアプリが提供されていないことについても触れられています。いちおう前向きに対応を検討しているとのことですが、時期は未定となっています。


韓国はAmazonが上陸していない国なので、重視されていなかったのかもしれませんが、ChromecastやApple TVなどスマートテレビのアプリは他にもあるわけですから、なぜ今まで対応してこなかったのかは正直疑問を感じるところです。


賛否両論ありますが、とにもかくにも3年間この権利は続く予定になっています。3年間できちんと黒字化を果たすことが求められます。

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