Amazon、アメリカでNBA予備校的なリーグに出資。

16~20歳の若手バスケットボール選手が所属するリーグ、OTE(Overtime Elite)の運営会社はAmazonからの出資を受け入れたと発表しました。同時に、3年間の放映権契約を結び、シーズン20試合がプライムビデオの独占配信となります。


放映権はグローバルとなっているため、おそらく日本からでも視聴できるものと思われます。他の試合については公式YouTubeでの配信となるようです。

OTEは昨年発足したばかりのリーグで、NBAをめざす高校生をスカウトしています。選手はプロ契約を結んでおり、最低10万ドルの年俸が保証されているとのこと。アトランタに設立されたキャンパスで共同生活を送り、高校生向けのカリキュラムに加えて、スポーツエリートに必要な素養を学ぶとのこと。金融リテラシー、SNSの活用、メンタルヘルスなどの講座があるそうです。


最初のシーズンは3チームで始まり、1年目から3名の選手がNBAチームとの契約を獲得する成果をあげました。今シーズンは6チームに拡張しました。有望選手は高校生のうちから人気を獲得しており、SNSを通じて自らを売り込むこともできるようになっています。大学に進学するよりもOTEを選んだほうが制約が少なく、魅力を感じる選手もいるのでしょう。

NBAは高校卒業直後に契約することはできず、少なくとも1年待つ必要があります。NBAは選手数が少ない狭き門であり、精神面で未熟な選手がいきなり飛び込むのをよしとしていません。それゆえ、卒業後に技術だけでなくさまざまな素養を身につける必要があります。


大学に1年間だけ所属する選手も多いですが、それ以外のルートが模索されています。海外のチームに所属したり、浪人する選手もいるそうですが、最近はプレップスクール(いわゆる予備校)も登場しています。当初の趣旨を考えるとこちらのほうが適切なのかもしれません。


NBAも2020年から下部組織にあたるGリーグに「イグナイト」という育成組織を設立しています。イグナイトの試合はESPNでも放送されているとのことで、さまざまな面でOTEと競争を繰り広げていくのでしょう。

もともと運営会社にはAmazon創業者のジェフ・ベゾス氏も出資していたとのことで、Amazonとの接近は必然だったと言えます。他にもNBAの元選手などが名を連ねていますが、その中には電通のベンチャーキャピタルも含まれていたりするので、さすがだな…といったところでしょうか。

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