【速報】NFLサンデーチケットはYouTubeに決定。
クリスマス休暇を前に、怒涛の年内決着です。NFLは懸案だった「NFLサンデーチケット」の来シーズン以降について、Googleと合意に至ったと発表しました。
Googleは、アメリカで展開している「YouTube TV」と「YouTube Primetime Channels」を通じてNFLサンデーチケットを提供します。料金などについては後日の発表となります。
Googleのほか、Apple、Amazon、ディズニーが参戦していた争奪戦。Appleが最有力と言われ続けてきましたが交渉は難航。ここ1~2週間で情勢が急に変動し、Googleがうっちゃった形です。越年は阻止されました。
最近の報道によると、Appleは「Apple TV+」の基本料金でサンデーチケットを提供するプランを立てましたが、NFL側が既存のテレビ局の利益を損ねるとの理由で拒否したとも。また、NFLの子会社「NFL Media」の株式を購入する案や、アメリカ以外の国際的な放映権をセットで購入する案も出たとされています。
Googleがスポーツの放映権市場に参入するのは初めてのこと。これまでは勝手にコンテンツが集まってきてくれたのですから、あえて買うまでもなかったのでしょう。そんなGoogleが大枚はたいても買いたかったコンテンツが、NFLという超大物なのです。
契約は2023シーズンから7年間で、年20億ドルと報じられています。25億ドルとか30億ドルとか、景気のいい数字が飛び交っていましたが、それよりは抑えられました。それでも現在契約しているDirecTV(年15億ドル)よりは大幅に上昇しています。
今回の契約は個人向けとなっており、レストランやスポーツバーなど商業施設向けの権利は切り離されました。この権利については引き続きDirecTVが興味を示しており、年2億ドル程度と見積もられています。商用利用となると、新たな設備投資が必要となるのでDirecTVをそのまま残すというのは賢明な判断なのでしょう。
また、Googleとの契約には加入者が一定数を超えた場合に収益を分配するレベニューシェアの条項が含まれるとされています。これらを含めると、30億ドル近くに達する可能性は残されているとのことです。
YouTube TVは従来のCATVを置き換えるようなサービスで、地上波や有料放送のチャンネルを束ねてストリーミングで提供します。YouTube Primetime Channelsは11月に始まったばかりのサービスで、AmazonがやっているPrime Videoチャンネルと似たようなものと考えればよいでしょう。複数のサブスクと契約するのは面倒という人のために、ワンストップで視聴できる環境を提供しています。
いずれもアメリカ国内のみでの提供ですが、将来的には他国での展開も狙っていることでしょう。競合に打ち勝ち、テレビの時代を終わらせるためには、年20億ドルを超える巨大な投資も厭わないということです。
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