【速報】米Bally Sportsが破綻申請。
アメリカのローカルスポーツ局を束ねている、Bally Sports Networkを運営するDiamond Sports Groupは、米国時間3/14夜に連邦破産法11条(いわゆるチャプター11)の適用申請を行い、経営破綻しました。
2/15には1.4億ドルの利子が債務不履行(デフォルト)になっており、そこから30日の猶予期間が与えられていましたが、大方の予想通りチャプター11となりました。
Bally SportsはNBAの16チーム、MLBの14チーム、NHLの12チームとローカルの放映権契約を結んでいます。直ちに放送が止まるわけではなく、放送を続けながら再建をめざしていくことになりますが、これらの契約については個別に見直しが行われることになります。
MLBのアリゾナ・ダイヤモンドバックスに対してはすでに今シーズンの放映権料を支払わない意向を示しているとのこと。他のチームについては支払いを続ける意思があるとのことですが、シンシナティ・レッズ、クリーブランド・ガーディアンズ、サンディエゴ・パドレスとは契約条件の再交渉を行っており、契約を取りやめる可能性が指摘されています。
MLBは、契約が破棄された球団については、ストリーミングサービス「MLB.TV」のジオブロックを解除し、無料で地元のファンにも視聴できるようにする準備を進めていると報じられています。NBAとNHLについてはレギュラーシーズンが終わるタイミングにあたり、来季に向けて着地点を探していくことになります。
Bally Sportsが支払う放映権料は年間2億ドルにのぼり、その半分近くをMLBのチームが占めているとのこと。ローカル局でそれだけの金額が動いていることに驚きですが、これがよく言われる、観客が入っていないのに選手の年俸が高騰している要因となっています。
このニュースでSNSでは「野球ざまぁ」的な論調も出てくるかと思いますが、この問題はまずMLBに限ったことではありません。コストの高騰と、視聴者のテレビ離れが重なった起きた経営構造の問題だととらえるべきでしょう。
そして、ローカルにおけるスポーツ中継のあり方を考えるためにも、今後の進展をウォッチしていく必要があります。日本のスポーツ界においても、フランチャイズ制を敷くスポーツすべてが共通して抱える問題であり、この件を他山の石としなければなりません。
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