ハンドボール新リーグ構想、事実上白紙に。
JHL(日本ハンドボールリーグ)は昨日開催した理事会で、2024年9月に開幕を予定している新リーグの構想を事実上白紙に戻す決議を行いました。これにより分裂状態は回避され、新リーグは現在JHLに所属するすべてのチーム(および新規参入申請を行っているチーム)が参加することとなります。
JHLのWebサイトを確認すると「次世代型新リーグ」に関するコンテンツはすでに削除されていました。本当になーんにもなくなっちゃったんだなぁ…としんみりします。これが正しかったのかどうかは分かりません。それはファンが決めることです。
この問題は、いわゆる「シングルエンティティ」に異議を唱えるチームと、そもそもプロ化に消極的なチームがあり、意見の対立というよりも思惑がバラバラになっていました。1/25にはチーム側から修正案が出されたとのことですが、結果的に妥協どころか、JHL側の全面降伏に近い形で決着したと言えるでしょう。
去る2/27、日本ハンドボール協会(JHA)はJHLの理事および代表理事の選定においてコンプライアンス違反があったと発表しています。JHL側はこれに反発し、日本スポーツ仲裁機構(HSAA)への提訴も検討するとしていました。
要するに内紛劇が起こっていたわけですが、この話題、侍ジャパンの陰で全然取り上げられていません。「悪名は無名に勝る」とはよく言ったもので、こんな話題でも取り上げられないことに危機感を持つべきなのかもしれません。
そもそもJHLの葦原代表理事は、JHAからリーグ改革を期待され第三者委員会によって選考された人材だったはずですが、JHAの湧永会長が率いる湧永製薬が新リーグへの参加申し込みを行わなかったことで明らかにすきま風が吹いていました。そこに加えて、選定プロセスそのものにケチが付いたわけですから、もうこれは無理だと解釈せざるを得ません。スポンサーが集まらないなどの問題もあるでしょうけど、それ以前の段階です。
おそらく、近いうちに葦原代表理事は去ることになるでしょう。その次には、また別の改革者が請われるのか。それとも新リーグとは名ばかりの、何も変わらないリーグに看板がかけ替えられるのか。バスケやバレーなどがこれまでたどってきた道をなぞることになるでしょう。果たして、その道はどこに続いているのか。…
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