SPOTV NOW代表は「歩くプレミア放映権」か。

昨日驚かせたU-NEXTとSPOTV NOWの提携ですが、その記者会見に出席したのがU-NEXTの堤天心社長と、SPOTV運営会社・LIVE SPORTS MEDIA(以下LSM)の梅澤孝CEOでした。梅澤氏については正直初めて聞く名前です。これまでSPOTV関係者が表に出てきたことはほとんどなかったかと思います。

そこで梅澤氏の経歴を確認したところ、LSM社には2021年5月に入社。その前はDAZNに在籍していたとのこと。さらにその前職はソフトバンクの子会社だったTVバンクで、あの「スポナビライブ」に関わっていたそうです。

TVバンクと兼務する形で、スポーツライブエンターテインメントという会社に籍を置いていたようですが、この会社こそスポナビライブの運用を行っていました。そして、2018年7月に両社ともソフトバンクに吸収合併される形で消滅しています。

スポナビライブは2016年にサービス開始。プレミアリーグやラ・リーガなどの放映権を獲得していました。しかし、会員獲得が伸び悩み、2018年にはDAZNにコンテンツを譲渡してサービス終了となります。それとともに梅澤氏もDAZNに移籍したようです。

プレミアリーグの放映権は、次回2019年の入札でDAZNが獲得。そして、2022年の入札ではSPOTVが獲得することになります。その節目節目に梅澤氏が関わっており、いわば日本でいちばんプレミアの権利を知り尽くしている人物だと言ってよいでしょう。それを買われてLSM社に移ったのかもしれませんね。

それと同時に、プレミアの損益分岐点も理解しているはずです。そんな梅澤氏がCEOという立場で、ABEMAへのサブライセンス、そしてU-NEXTとの提携を決断した。その背景にいったい何があるのかをよく考える必要があります。3年契約の1年目で早くもこれだけ動いたわけですから、2年目に入る前にさらなる動きがあっても全然おかしくないわけです。

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