【ジロ・デ・イタリア反省会2】第5ステージのコメンタリーについて

ジロ第5ステージのコメンタリーは実況・吉田ボイスさん、解説・山本元喜選手という布陣だったが、残念ながら評判は芳しくなかったようだ。
ただ、批判を浴びせるのは簡単なこと。この記事ではなるべく建設的に考えたものを書くことにします。

ぐだぐだになった理由は主にこんな感じ。
・元喜選手が解説に慣れていなかった。
・レース展開に変化が少なく、話のつなぎがうまくいかなかった。
・最後は二人とも疲れが見えていた。

これらの理由について二人を責めるのは正直酷だと思っている。まずは組み合わせが悪かった。4時間を超える長丁場を考えると、もうひとりコメンタリーを付けるといった対策もあっただろう。

元喜選手は言わずと知れたジロ完走者で、レース中に更新され続けたブログは詳細な記述が注目を集めた。よく疲れているのにこれだけの分量を書けるなと心配されるほどだった。
そもそもブログとは、weblogの略である。そしてlogとはもともと「航海日誌」という意味である。そういう意味で彼は根源的な意味でのブログを書いていたのだ。そして、この記録は後に書籍として出版されることになる。

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このブログ、もちろんファンに読んでもらうことが第一とはいえ、記録という側面が多い。それゆえ、解説者として登場しても、自分から見たジロの話はできても、全体を俯瞰した話は難しかったのではないか。
もちろん、書く能力と話す能力は似て非なるものであることも指摘しておかなければならない。

そして、すでに大半のことはブログや書籍ですでに書いてしまっている。それ以上の引き出しはあまりなかったように感じた。
吉田ボイスさんはかつてJSPORTSでも実況を担当したことがある。当時は本名の吉田智則名義だった。大の自転車好きでもある。
その後離れた理由はわからないが、本業の声優(弱虫ペダルにもアナウンサー役で出演)から演劇へと活動をシフトさせている。三谷幸喜さんプロデュースの舞台に出演した際に、三谷さんから「ボイス」の芸名を与えられ改名した。

昨年秋にDAZNで実況に復帰。まずは無難にこなしたと思う。その後舞台出演のため一時離れていたが、4月に戻ってきてジロに臨んだ。
決して吉田さんは下手ではないと思っている。周りの状況が悪かったのだ。吉田さんがとった作戦「元喜選手のブログの一部を朗読する」というのも、彼のスキルからすると正しい戦略だと思う。
ただ、彼にとっても初めてであろう長時間の中継ではさすがに限界があった。それに、たくさん読みすぎると本が売れなくなってしまうリスクがある。

さて、もうひとつ話題となったのが「選手識別能力」について。
個人的には、栗村さんのような超人レベルの能力を他人に求めるのは難しいと思ってます。この件についても、後日触れることになるでしょう。

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