PGAとLIVの統合、案の定難航。米政府からも横槍。
電撃的な和解が発表されたPGAツアーとLIVゴルフですが、まぁ当然のことながらそう簡単に物事は進みません。
PGAのモナハン会長は、和解の発表後に体調不良を訴え休養していました。これも「雲隠れ」と批判されても仕方ないのですが、7月17日に復帰するとされており、そろそろまた新たな動きが出てきそうです。
アメリカ政府からは2つの動きがあります。ひとつは上院議会が公聴会を開いたこと。サウジと組むこと自体が政治的に問題となることは明らかです。もうひとつは独占禁止法の観点から司法庁が調査を始めており、これもまた当然でしょう。
この問題については複雑すぎるので、あまり私のほうから解説することもありません。日本では、舩越園子氏と武川玲子氏という2人のジャーナリストが他をぶっちぎってたくさんの情報を出してくださっていますので、このお二人を追いかけていくのがよいかと思います。
ツアーの分裂が解消されるとしても、選手の心理的な分裂までは解消できません。LIVに参戦することで「移籍金」を受け取った選手たちの処遇はどうなるのでしょうか。
そして、先日の公聴会ではLIVからの誘いを断ったタイガー・ウッズ選手とマキロイ選手がLIVに参戦することが和解の条件として提案されていたことが明らかになっていますが、当の選手たちには寝耳に水だったようで、ますます亀裂を深めそうです。
ただ、PGA側としてはある程度想定済みだったのだろうとも思います。要は美味しいところだけ頂いてLIVを骨抜きにしたいわけですよね。最終的に破談になったとしても、LIVを無力化できれば結果オーライです。しかし、結論に至るまでの過程でより多くのものを失うような気もします。スポーツ界の問題にとどまらず、国際政治においても禍根を残すことにならなけりばよいのですが・・・。
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