【ガセのゲンダイ】女子W杯の収入は約5.7億ドル。収支均衡か。
先日閉幕した女子ワールドカップについて、FIFAのインファンティーノ会長は大会の収入が5.7億ドルとなり、損益分岐点に達する見込みであると明らかにしました。
3億ドルを見込んでいた放映権料は2億ドル弱にとどまったとされますが、スポンサー枠は大会直前にすべて埋まりました。また、観客動員も開催国オーストラリアがベスト4まで勝ち上がったこともあり、チケット販売数は170万枚に達し、当初の目標だった130万枚を大きく上回ったとのことです。
その一方で、FIFAが出している最新の予算案によると、今大会の予算は4.35億ドルとなっています。5.7億ドルの収入があってもトントンということは、それだけ支出が膨らんだことになりますので、その中身は今後精査されるべきでしょう。
今回掲げた男女同一賃金(equal payment)の試みはある程度達成されましたが、まだまだ差が開いており、今後継続する課題となります。なお、これはあくまで代表活動の待遇や賞金の話であり、普段の各国リーグの話とはまた別であることにご留意ください。
ここでどうしても取り上げざるを得ないのが、日刊ゲンダイが報じた「4000億円の大赤字」報道です。正直、なにを根拠に言っているのかがさっぱり分かりません。予算の数倍もの金額をどうやれば使うことができるのでしょうか。
もちろんFIFAだけでなく、開催両国の政府などの支出もあるのですが、今回会場となった10のスタジアムのうち、建て替えたシドニー以外は既存のスタジアムですから、インフラに莫大な投資をしたというわけでもないでしょう。残念ながら、こういう記事でも数字は独り歩きするもので、根拠のない数字を用いた雑な議論が広がることになります。
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