国内放映権未決着のセリエA、ドイツで販売開始。

セリエAの次期放映権サイクル(2024-25シーズン~)について、イタリア国内での決定が長引いていることを以前取り上げましたが、秋からは国外向けの販売が始まります。


まずはドイツ・オーストリア・スイスのいわゆるDACHと呼ばれる地域で提案依頼書(RFP)が発行されました。入札の期限は9月25日に設定されています。

現在の権利者は、ドイツとオーストリアがDAZN、スイスはSkyとBlue Sportの2社です。今回の入札では、国別に入札することも、3か国まとめて入札することもできるとのこと。また、期間についても3年または5年を選択できるそうです。


前回はアメリカと中東を除いてinfrontが代理店となりましたが、今回は代理店を使わず、セリエAが自ら入札を運営します。

セリエAは8月に一般取引条件(GT&C)を公開しています。これは先の3か国に限らず、すべての国で適用されるものです。放映権の取引における詳しい条件が記載されていてとても参考になるドキュメントなのですが、PDFからのコピーが禁止されているため翻訳ソフトを使って読むのはけっこう面倒です。(Google Driveの翻訳機能を利用すると便利)

日本ではDAZNとSPOTV NOWの2社が権利を持っています。もともとDAZN単独でしたが、その後SPOTV NOWが参入してきました。その前のサイクルもDAZNとフジテレビの2社体制でした。


そもそも全試合は独占できない仕組みになっていると思われますが、その詳細については分かっていません。配信されるカードから類推する形で、2社が交互に独占するカードを選択できるようになっているとみられます。


GT&Cにはこの点に関する記載は見当たらず、詳しい条件はRFPのほうに書かれているものと思われます。もしRFPが今後公開されるようであれば入手したいところです。


今回は代理店を介さなくなり、またイタリア国内の法律(メランドリ法)が改正されたこともあって、国ごとにより柔軟な条件での交渉が行われることが想定されます。従来は3年だったサイクルが5年も選べるというのはその象徴と言えます。

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