Vリーグが債務超過。
Vリーグの運営組織である一般社団法人ジャパンバレーボールリーグ(JVL)は、2023年6月期の決算を発表し、2年連続で赤字を計上した結果、純資産合計がマイナス2,800万円となり、債務超過の状態であることを明らかにしました。
なお、9月25日付をもって法人名が日本バレーボールリーグ機構(Vリーグ機構)から変更されています。どうりで聞き慣れない名前と思いました。
2024-25シーズンから新リーグ発足を予定していますが、クラブライセンスの発給条件として「債務超過でないこと」が示されています。本体が債務超過というのはちょっとシャレになりません。「当面の資金繰りに懸念はない」とのことですが、スポンサー獲得などさまざまな打ち手が必要となります。
上記の通り法人名が変わったのですが、同時に定款を改正するなどガバナンスの強化に努めています。今後の舵取りを担うのは、副会長改めバイスチェアマンに就任した大河正明氏ということになるでしょう。
債務超過に転落した要因として、2021-22シーズンをもってDAZNとの放映権契約が打ち切られて以降、リカバリーができていないことがあげられています。DAZNの放映権料は年間4億円程度だったと推測されています。
DAZNとの契約終了後は、自前の「V.TV」で有料配信。2022年10月からはイージースポーツに運営を移管し「V.TV イージースポーツ」となりました。
最新の損益計算書によると、「放映料、制作協力費等」が2,342万円、また「有料サイト収入」が1,033万円となっており、合わせて3,300万円ほどが配信関連の収入と考えられますが、4億円とは大きな違いで、とても黒字を出せる状態とは言い難いのが現実です。
当時のDAZNがなにに期待したのかは分かりませんが、4億円という数字が過大な見積もりだったということでしょう。その後、リーグ側もプロ化までには至ってませんが、興行権を各クラブ側に渡し自立を促すようにしており、体力をつけているところです。
男子代表の人気は高まっており、これから始まる五輪予選も盛り上がることでしょう。女子は3位で惜しくも切符を逃しましたが、来年の世界ランキングしだいでまだ出場の可能性は残されています。他の競技と共通した課題ですが、代表の人気を国内リーグに波及させるためにも変革が求められます。
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