非公認から公認へ。Breaking2へまた一歩前進。

予言は現実になった。
ナイキのプロジェクト「Breaking2」に参加したキプチョゲ選手が、ベルリンマラソンで2時間1分台の世界記録を樹立した。
キプチョゲ選手はリオ五輪の金メダリストだが、彼が次に選んだレースは非公認の「Breaking2」。考え得る最高の条件を揃えてフルマラソン2時間切りを目指すこのプロジェクトで、彼は目標にはわずかに及ばなかったものの2時間0分25秒を記録した。

アフリカのランナー達はプロとして賞金をめざし走る。層が厚すぎてケニア代表になるのも大変な中、代表として金メダルを獲得した彼をナイキが囲いこんだ。おそらく相当なギャラが動いたものと思われる。
この勝利は彼の勝利であるとともにナイキの勝利でもある。彼が履いた「ヴェイパーフライ」シリーズを超えるシューズを他社が開発するのはしばらく困難だろう。それとも難癖つけて使用禁止にでもするつもりだろうか。

このブログは放映権をメインテーマにしてるけど、この「Breaking2」は企業が自ら制作し公開するコンテンツ、いわゆる「オウンドメディア」の大成功事例として広告業界の歴史に刻まれることになるだろうから、ここで取り上げる価値はものすごく高い。

これに対抗できる事例はおそらくレッドブルしかないだろうけど、レッドブルはちょっと手を広げすぎな感もある。
もちろん商材がスポーツ用品かエナジードリンクかという違いはあるのだが、費用対効果でみれば今回はナイキの圧勝となるでしょう。

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