#あのときの日本GP と、いまのF1放映権

いよいよ始まった30回目の鈴鹿。F1日本グランプリの開幕です。

DAZNが「あのときの日本GP」という企画をやっており、ちょうど執筆している現在は、小林可夢偉選手が3位表彰台を獲得した2012年のレースを配信しております。フジテレビNEXTがやっている「F1 LEGENDS」のような企画ですね。

おそらくアーカイブはすぐに消えちゃうとは思いますが、この企画でびっくりしたのはDAZNの中ではなく、YouTubeとTwitterで配信したということ。アーカイブ映像であれば無料で配信しちゃってもいいんだ、というのがちょっとした驚きなのです。


日本におけるF1の放映権は、以前はフジテレビがずーっと握っていたのですが、視聴率低下に耐えられなくなったフジテレビは地上波から撤退。そして、放映権もFOXスポーツに渡ることになります。(中国を除くアジア圏向けの放映権を獲得)

FOXスポーツは日本でもチャンネルを持ってますから、当初は自前での放送を考えていたようですが、番組制作のノウハウがないなどの理由で結局フジテレビにサブライセンスを出すことに。有料チャンネルであるフジテレビNEXTでの放送ではありますが、なんだかんだで30年にわたってフジテレビでの放送が続いているわけです。

そこに風穴をあけたのがDAZNの参入。2016年8月のサービス開始からF1をラインアップに加えてきました。何年契約になっているのかはわかりませんが、今年の気合いの入れようから考えると、今年限りで終わるとはちょっと考えにくいです。


さて、なぜDAZNが配信できるのか?という理由を考えると、フジテレビがインターネット配信権を喪失していた、という話になります。DAZNが参入した2016年以降、ネット動画サービスである「フジテレビNEXT smart」のユーザーはF1が観られなくなってしまったのです。ただでさえコスパが悪いと言われるF1中継だけに、もしかしたらフジテレビが切り売りしてしまったのかもしれません。

※補足として、テレビチャンネルのフジテレビNEXTを契約しているユーザーはネットでもF1を観ることが可能です。これはチャンネル契約者への無料サービスという扱いで、スマホなどのデバイスを介してテレビ中継を観ているのと同じだという解釈です。


ということで、DAZNが獲得したのは有料インターネット配信の権利だとばかり思っていたのですが…さすがにライブを無料配信することはできないでしょうが、過去のレースであれば無料でもいいし、DAZNでなくてもいい。ここが驚きのポイントでした。

なお、BSフジではレース翌日に録画中継があります。無料放送と有料放送の権利は別だし、ライブと録画の権利も別。フジテレビは無料/録画であれば放送できるんですね。(鈴鹿だけのスポット契約かもしれませんが)

無料で、しかもライブでF1を観られる国はどんどんなくなっているそうで、イギリスでも一部のレースは有料のskyで放送されてます。

さらに、F1の自前のサービスである「F1 TV Pro」がそこに加わる。日本ではサービスインしてませんが、さまざまな画面を切り替えながら楽しめるプレミアムサービスとなっております。なんといっても魅力的なのは「無編集」のチームラジオ!あのピー音はなくなっているのでしょうか?

F1を運営するリバティ・メディアからすると、新たなファンを増やすために無料放送は必要だけど、全レース放送する必要はないし、自前のサービスで稼ぐこともできる。なので、強気な放映権料を設定できる。でも、やはり全レース観られる環境がないとファンは増えないんじゃないかな…とも思うわけで。そんな微妙なバランスの中で駆け引きが行われているわけです。

もし日本でも「F1 TV Pro」がサービスインするとしたら?そうなってもDAZNでの配信は続くかもしれませんが、例の「F1ゾーン」はなくなっているかもしれませんね。

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